最新記事

カジノ

IR法成立、ハード・ロック・カフェは40─60%出資視野

2017年2月22日(水)10時37分

 2月22日、ハード・ロック・カフェ・インターナショナルの最高経営責任者(CEO)、ジェームズ・アレン氏は21日、日本でカジノを含む統合型リゾート(IR)を運営する場合、運営会社の株式の40─60%保有を視野に入れていることを明らかにした。写真はロゴ、パリで昨年3月撮影(2017年 ロイター/Jacky Naegelen)

ハード・ロック・カフェ・インターナショナル(本社米フロリダ州)の最高経営責任者(CEO)、ジェームズ・アレン氏は21日、日本でカジノを含む統合型リゾート(IR)を運営する場合、運営会社の株式の40─60%保有を視野に入れていることを明らかにした。

ロイターとのインタビューで述べた。

ハード・ロック・カフェ・インターナショナルは、米国、カナダ、ドミニカ共和国でカジノやホテルを運営している。日本でのカジノを解禁するIR実施法案の成立のほか、立地や運営会社などの選定が始まるのに備え、ハード・ロックは日本の代表として、ラスベガス・サンズの子会社サンズ・チャイナの社長を務めたエドワード・トレーシー氏を日本支社のCEOに起用したばかり。

アレン氏とトレーシー氏は、1980年代後半から90年代初めにかけて、ドナルド・トランプ米大統領のホテル、不動産、ゴルフなどを営むトランプ・オーガナイゼーションで共にキャリアを積んだ。トレーシー氏はいったん現役を退いていたが、ハード・ロックの日本拠点の設立のため現場復帰した。

IR実施法案では、運営会社に課せられる税率なども決まる見通し。アレン氏は、ハード・ロックの出資比率やその規模は、そうした法案の詳細によるとしたうえで、「レンジとして40─60%の出資比率を考えている。協業することになるパートナーも、投資家としてお金を出すというだけでなく、互いに関係を築き、(事業に)参画・運営することが大事だと考えている」と語った。

協業し得る企業について、アレン氏は「われわれは約20─30社を抽出し、中には面談した会社もあれば、今回(の日本訪問を機に)会うところもある。現在、関係を構築している」と述べた。

国内でカジノ運営が解禁される場所は、まだ決まっていない。アレン氏も同社がIR設立を希望するロケーションについては明言しなかった。

(江本恵美、トム・ウィルソン)



[東京 22日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イランとイスラエル、再び互いを攻撃 米との対話不透

ワールド

米が防衛費3.5%要求、日本は2プラス2会合見送り

ビジネス

トヨタが米国で値上げ、7月から平均3万円超 関税の

ワールド

トランプ大統領、ハーバード大との和解示唆 来週中に
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:コメ高騰の真犯人
特集:コメ高騰の真犯人
2025年6月24日号(6/17発売)

なぜ米価は突然上がり、これからどうなるのか? コメ高騰の原因と「犯人」を探る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の「緊迫映像」
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    イランとイスラエルの戦争、米国より中国の「ダメー…
  • 6
    【クイズ】次のうち、中国の資金援助を受けていない…
  • 7
    ジョージ王子が「王室流エチケット」を伝授する姿が…
  • 8
    イギリスを悩ます「安楽死」法の重さ
  • 9
    中国人ジャーナリストが日本のホームレスを3年間取材…
  • 10
    「巨大キノコ雲」が空を覆う瞬間...レウォトビ火山の…
  • 1
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 2
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の「緊迫映像」
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 5
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 6
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
  • 7
    イタリアにある欧州最大の活火山が10年ぶりの大噴火.…
  • 8
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?.…
  • 9
    「アメリカにディズニー旅行」は夢のまた夢?...ディ…
  • 10
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 5
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 6
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 7
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 8
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 9
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 10
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中