しかし、これで騒動が収まったわけではない。多くのサンダース支持者はケーンのスピーチは見ていないから、副大統領候補に対して否定的な先入観を抱いたままだ。

 12日のニューハンプシャーでのイベントの温和な雰囲気は、フィラデルフィアの民主党大会が大荒れにはならないと予感させた。しかしメール流出があった今、会場周辺に大勢がデモに押しかけ、共和党大会と同様、サンダース支持の代議員の抗議で議事が揉める可能性も出てきた。

 サンダースはCNNの取材に対して「非常に腹立たしいことだ。しかしそんなに驚いてはいない。私は6カ月前から委員長が辞任するよう求めてきた」と答えたが、ヒラリー支持は取り下げなかった。

 混乱を受けて、ワッサーマンシュルツは党大会終了後に辞任することを発表した。これは、共和党大会が開催されたオハイオ州のケーシック知事が大会を欠席したことに匹敵する異常事態と言えるだろう。

 民主党大会初日の25日にサンダースは登壇するが、このスピーチで彼が何を語るか、支持者がそれにどう反応するか、そこに注目が集まっている。

ニューストピックス:【2016米大統領選】最新現地リポート

筆者・渡辺由佳里氏の連載コラム「ベストセラーからアメリカを読む」