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【2016米大統領選】最新現地リポート

ヒラリー、トランプ圧勝でも予備選の混迷は続く

2016年4月21日(木)12時00分
冷泉彰彦(在米ジャーナリスト)

 ちなみに、現在2位のクルーズと、3位のケーシックは、この終盤戦の状況では「一本化するよりも双方が得意な層から集票した方が、トランプの過半数超えを阻止できる」と判断している。

 例えば、今回のニューヨークで仮にクルーズに一本化していたとしたら、マンハッタンなどの都市型選挙区では「アンチ・クルーズ票」が多いので、クルーズはケーシック票を取れなかっただろうと言われている。その場合、トランプは全州でまんべんなく得票して、それこそ代議員数92を「総取り」していたかもしれない。実際、マンハッタンでは、ケーシックが45%を取って1位になり「代議員数3」を確保している。

 ヒラリーもトランプも、ニューヨークでは圧勝した。しかしヒラリーは今後の民主党内の結束に問題を抱えている。そして共和党のトランプは、「代議員数が数名足りずに過半数に達しない」という危険を抱え込んでいる。終盤に差し掛かった予備選レースは、依然として混迷の中にある。


≪筆者・冷泉彰彦氏の連載コラム「プリンストン発 日本/アメリカ 新時代」≫

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