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自動運転の米「ロボット軍艦」が試験運航へ、中ロに対抗

2016年4月10日(日)14時37分

 シーハンターの価格は約2000万ドル(約21億7600万円)で、1日当たりのコストは1万5000─2万ドルとなる見通しだが、これは米軍にとっては比較的安い水準だという。

 「有人の場合にかかる費用のほんのわずかな額で、このような資産を今では持つことができる」と、米海軍の無人戦システムの責任者であるロバート・ギリア少将は語った。

交通ルール

 米国防総省高等研究計画局(DARPA)が開発したシーハンターは、海上における国際的な基準を安全に守ることができるかを確認するなど2年にわたり試験される。

 何よりもまず、他の艦船を避けるためにレーダーとカメラを確実に使えるかをチェックする。2つのディーゼルエンジンを搭載したシーハンターは、最高速度27ノット(時速50キロ)のスピードを出すことが可能だという。

 自律性の高まる艦船や航空機の出現によって、一部の専門家や活動家の間では、人を脅威と認識し殺害しかねない武装したロボットシステムについて懸念する声が高まっている。

 オレゴン州ポートランドで行われたシーハンターの進水式で、ワーク国防副長官は今後、同艦に兵器を搭載する可能性について明らかにした。ただし、たとえ米国がシーハンターのような海軍ロボットシステムに武器を配置する決定を下したとしても、殺傷力の高い攻撃の決定は人が行うと強調した。

 「このような艦船を恐れる理由は何もない」と、ワーク副長官は記者団に語った。

 (Phil Stewart記者 翻訳:伊藤典子 編集:下郡美紀)

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