最新記事

ボートピープル

想像を絶するアフリカ難民の死にざま

虐殺されたユダヤ人のように折り重なって冷凍庫に……

2014年7月31日(木)14時57分
ジアンルカ・メッツォフィオレ

幸運 救助されたアフリカからの亡命希望者たち Marina Militare-Reuters

 イタリア最南端のランペドゥーサ島の沖では、アフリカから来たボート難民をめぐる事故や事件が続発している。

 先週、トラブルから難民60人を船上で刺殺し、遺体を海に捨てた容疑で5人が逮捕された。デンマークのタンカーが救助に当たった難民船には700〜750人が乗船していたが、助かったのは569人だけだった。

 ランペドゥーサ島はアフリカ大陸に最も近いため、シリアのような紛争地域やエリトリアなどの独裁国家の亡命希望者を詰め込んだ船が押し寄せる。沿岸警備隊の目を盗んで上陸しようと待つうちに、周辺沖で転覆する事故が後を絶たない。

 6月末には漁船の船内で難民40人以上の遺体が発見された。密輸業者に船の冷凍室に詰め込まれ、窒息死したとみられる。イタリア警察によれば、遺体はナチスが虐殺したユダヤ人のように折り重なっていたという。

 今年になってイタリアに到着した難民は6万人を数える。これまでの最高記録は、「アラブの春」で難民が急増した11年の年間6万2000人だった。紛争の増加とともに、記録は遠からず塗り替えられそうだ。

[2014年8月 5日号掲載]

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

午前の日経平均は反落、前日大幅高の反動 イラン情勢

ワールド

エクソン決算、価格急騰で石油・ガス増収でも減益の見

ワールド

米上院議員、台湾立法院に防衛特別予算の承認要請 頼

ワールド

フィリピン格付け見通し「安定的」に引き下げ、中東紛
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで代用した少女たちから10年、アジア初の普遍的支援へ
  • 2
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライナ軍司令官 ロシア軍「⁠春の​攻勢」は継続
  • 3
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 4
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 5
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの…
  • 6
    キッチンスポンジ使用の思いがけない環境負荷...マイ…
  • 7
    高学力の男女で見ても、日本の男女の年収格差は世界…
  • 8
    戸建てシフトで激変する住宅市場
  • 9
    アメリカとイランが2週間の停戦で合意...ホルムズ海…
  • 10
    「仕事ができる人」になる、ただ1つの条件...「頑張…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始めた限界
  • 3
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐせ・ワースト1
  • 4
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 5
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 6
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 7
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 8
    米軍が兵器を太平洋から中東に大移動、対中抑止に空白
  • 9
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 10
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 6
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中