最新記事

英王室

キャサリン妃も着用したティアラをソフィー妃も...「ロータス・フラワー・ティアラ」の由緒正しい歴史とは?

Tiara Worn by Princess Kate Resurfaces

2024年07月02日(火)09時05分
ジェームズ・クロフォード・スミス
キャサリン妃

Victoria Jones/Pool via REUTERS

<もとは、後に「クイーン・マザー」となるエリザベス妃が結婚式の贈り物として贈られた、ダイヤモンドと真珠のネックレスだった...>

キャサリン妃が2022年に最後に着用したティアラが、バッキンガム宮殿で行われた、日本の天皇皇后両陛下を招いた国王夫妻主催の晩さん会で再登場した。

カミラ王妃から貸与されたといわれる、金と銀のフレームにダイヤモンドが施された「ロータス・フラワー・ティアラ」をソフィー妃は今回初めて着用したのだ。

【関連動画】「ロータス・フラワー・ティアラ」を着用したソフィー妃 を見る


 

6月15日に行われた国王の公式誕生日を祝う「トゥルーピング・ザ・カラー」で今年初めて公の場に姿を見せたキャサリン妃だが、今回の晩さん会には欠席。

そのキャサリン妃の不在時にカミラ王妃に次ぐ最も高位のプリンセスは、チャールズ国王の末弟エドワード王子の妻であるエディンバラ公爵夫人ソフィー妃となる。「フルタイム」で公務に就く「ワーキングロイヤル(働く王族)」だ。

5月に行われた世論調査では、国民の54%がソフィー妃に好意的であるという結果が出た。キャサリン妃、ウィリアム皇太子、アン王女、チャールズ国王に次ぐ5番目の人気を誇るソフィー妃は、チャールズ国王とキャサリン妃ががんの治療を受けるなか、存在感を増している。



この「ロータス・フラワー・ティアラ」は、1923年10月に、後に「クイーン・マザー」となるエリザベス妃が、結婚式の贈り物として、ヨーク公アルバート王子(後のジョージ6世)から贈られたダイヤモンドと真珠のネックレスとして制作されたものである。

ロンドンの宝石商ガラードによって解体され、当時流行していたエジプト風の美学に着想を得た、フローラルなアールデコデザインのティアラとしてリメイクされた。

1960年代には、娘のマーガレット王女に貸与され、2002年に亡くなるまで度々着用されていた。1993年、マーガレット王女は長男スノードン伯爵デイヴィッドの妻となったセレナ夫人に結婚式に貸与したこともある。

マーガレット王女とクイーン・マザーが2002年に相次いで逝去した後に、エリザベス女王のコレクションになっていた。

そして、このティアラが再び公の場に姿を現したのは2015年のこと。キャサリン妃にとって結婚後初めて出席した公式晩さん会で、中国の習近平国家主席を迎えた際に優雅な赤いイブニングガウンと共に着用したのだ。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

インド総合PMI、8月は65.2に急上昇 企業が大

ワールド

インドネシア経常赤字、第2四半期は30億ドルに拡大

ワールド

NZ、近年で最も厳しい安保環境に直面 中国の脅威高

ワールド

中国チベット自治区、成立60周年の祝賀行事 歌や踊
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    女性の胎内で育てる必要はなくなる? ロボットが胚…

  • 2

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 3

    レザーパンツで「女性特有の感染症リスク」が増加...…

  • 4

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 5

    なぜ女性の「ボディヘア」はいまだタブーなのか?...…

  • 1

    女性の胎内で育てる必要はなくなる? ロボットが胚…

  • 2

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 3

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 4

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 5

    なぜ女性の「ボディヘア」はいまだタブーなのか?...…

  • 1

    やはり「泣かせた」のはキャサリン妃でなく、メーガ…

  • 2

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 3

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 4

    女性の胎内で育てる必要はなくなる? ロボットが胚…

  • 5

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は

特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は

2025年8月26日号(8/19発売)

中国の圧力とアメリカの「変心」に危機感。東アジア最大のリスクを考える