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キャサリン妃とダイアナ妃を結ぶ、頭痛を引き起こす「特別なティアラ」の波乱万丈な歴史

2023年08月20日(日)09時50分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
キャサリン妃

Kieran Doherty-REUTERS

<世界のプリンセスたちの髪を飾るティアラ。ダイアナ妃が愛した「ラバーズ・ノット・ティアラ」がキャサリン妃に引き継がれたが、美しさには痛みを伴う?>

今年6月に行われたヨルダンのフセイン皇太子とラジワ皇太子妃の盛大な結婚式には、世界中のロイヤルファミリーが勢ぞろいしたことは記憶に新しい。

日中に行われた挙式とは雰囲気が異なり、夕刻の披露宴は公式晩さん会さながら外交の場と変わって正装に。そしてその正装に欠かせないティアラを各国プリンセスたちが着用して参列した。

■【関連記事】【ヨルダン王室】世界がうっとり、ラジワ皇太子妃のウェディングドレス姿

キャサリン妃が着用したのは「ラバーズ・ノット・ティアラ(Lover's Knot Tiara)」。故ダイアナ妃が最も愛したと言われるティアラに、お気に入りのデザイナー「ジェニー・パッカム(Jenny Packham)」によるスパンコールのピンクのドレスを合わせた。

 
 
 
 

「ラバーズ・ノット・ティアラ」は、ジョージ3世の七男ケンブリッジ公爵アドルファス王子の妻アウグステ(オーガスタ)妃がかつて所有していた「ケンブリッジ・ラバーズ・ノット・ティアラ」のレプリカである。

オーガスタ妃の孫娘でエリザベス2世女王の祖母にあたる、ジョージ5世の妻メアリー王妃が宝石商「ガラード」に1913年にレプリカを依頼。そしてその後、エリザベス女王に継承された。

しかし、38個の涙のしずく型の真珠が「恋人の結び目リボン(Lover's Knot)」の19本の柱に吊り下げられているため非常に重い仕様になっている。

したがって、エリザベス女王自身も1950年代には何度か着用したものの、その苦痛からそれほど好んでいなかったと言われ、宮殿に保管されたままになっていたという。

そして時を経て、1981年に義理の娘となったダイアナ妃に「ラバーズ・ノット・ティアラ」が貸与されたのだ。

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