最新記事

英語学習

バイリンガル育成の達人がおすすめする、「多読」で英語力を伸ばす方法

2021年11月17日(水)20時05分
船津徹

超簡単な本をたくさん読むことが大切

多読を成功させる秘訣は「難しすぎる本を読まないこと」に尽きます。やさしくて短い本を一冊読み切ることで、「英語の本が読めた」という達成感と成功体験を積むことができます。

「こんなに簡単に読めていいの?」というくらいやさしい本をたくさん読むことで、活字に対する抵抗感が減り、英語をスラスラと早いスピードで読む力が養われていきます。

たとえば単語数200語の本であれば、2分程度で1冊を読み終えることができます。たった2分間ですが、ストーリーは最初から最後までしっかりと完結していますから、読書後に物足りなさを感じることはありません。

同じ本を何度か繰り返し音読し、読みの流暢さ(スラスラ読める状態)が伴ってくると、理解力も深まっていきますから、自分の英語力が向上していることが実感でき、英語学習へのモチベーションがアップします。

最初はすでにストーリーを知っている作品のリーダーズ版を読んでみましょう。多読はできるだけ辞書を引かずに、英語を英語のまま読み進めることがポイントです。ストーリーが分かっていれば、いちいち頭の中で日本語に翻訳することなく、英語のまま読み進める力を鍛えることができます。

英語を読む時、一行一行頭の中で日本語に翻訳していると、読むのに時間がかかり、読みの流暢さが身につきません。また二度読み、戻り読みが多くなるとストーリーの流れが掴みづらくなります。多読に慣れるまでは、理解よりも「英語をスラスラ読むこと」に集中しましょう。そのためにも「超簡単な本」からスタートすることが大切です。

フォニックスで正しい発音を身につける

多読の前提となるのが「正しい発音」です。自己流の読み方、日本語アクセント(母音が残る)が強い読み方では、読書スピードが遅くなる上、実際の会話の場面で通じないことが多くなります。この問題を解決するためには「フォニックス」で英語の正しい発音を身につけることが有効です。

フォニックスというのは、「A=ア」「B=ブ」「C=ク」というように、アルファベットの「文字」と「発音」の法則を学ぶ学習であり、英語を「正しい発音で読む」ために欠かせないプロセスです。

日本の子どもたちが最初に「ひらがな五十音」を習うように、英語圏の子どもはフォニックスで英語の読み方を学びます。フォニックスは「子どもが」読書力を身につけるための学習法ですが、大人もフォニックスを学ぶことで、発音を劇的に向上させることができます。

今はインターネットを活用すれば、無料でネイティブ講師からフォニックスを学ぶことができます。YouTubeで「Phonics」「フォニックス」と検索してみましょう。たくさんのフォニックス動画を見つけることができます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、宇宙軍司令部のアラバマ州移転を発表 前

ビジネス

米8月ISM製造業指数、小幅改善も6カ月連続50割

ビジネス

米エリオット、ペプシコ株を40億ドル分取得 成長目

ワールド

米財務省、イラン原油密輸網に制裁 UAE拠点の企業
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 2

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 3

    なぜ女性の「ボディヘア」はいまだタブーなのか?...…

  • 4

    レザーパンツで「女性特有の感染症リスク」が増加...…

  • 5

    女性の胎内で育てる必要はなくなる? ロボットが胚…

  • 1

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 2

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 3

    女性の胎内で育てる必要はなくなる? ロボットが胚…

  • 4

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 5

    なぜ女性の「ボディヘア」はいまだタブーなのか?...…

  • 1

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 2

    女性の胎内で育てる必要はなくなる? ロボットが胚…

  • 3

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 4

    やはり「泣かせた」のはキャサリン妃でなく、メーガ…

  • 5

    なぜ女性の「ボディヘア」はいまだタブーなのか?...…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:豪ワーホリ残酷物語

特集:豪ワーホリ残酷物語

2025年9月 9日号(9/ 2発売)

円安の日本から「出稼ぎ」に行く時代──オーストラリアで搾取される若者たちの実態は