最新記事

女性

中年期の経済的失望に更年期...その先の女の人生って? 新著発表の『SATC』原作者インタビュー

Sex in the City, Again

2019年09月24日(火)19時30分
ニーナ・バーリー

『SATC』出演陣 HULTON ARCHIVE/GETTY IMAGES

<新著を発表した『SATC』原作者キャンディス・ブシュネルが語る更年期後の「狂乱」と年増フェチ>

今度のテーマは更年期の先に続く女性の人生──。

ニューヨークを舞台に洗練された30代のシングル女性を描いて大ヒットしたテレビドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ(SATC)』(1998~2004年放送)の原作者、キャンディス・ブシュネルが9冊目の著書を発表した。題して『イズ・ゼア・スティル・セック ス・イン・ザ・シティ?』。物悲しくも笑える本書は、著者いわく「中年期の狂乱」を生きる女性たちの生の姿を描き出す。

ブシュネル自身はこの10年間に両親を亡くし、離婚も経験。おしゃれなカクテルより支え合いを求めて新たな仲間と田舎に移り住み、トレードマークのピンヒールもしまい込んでいたが、ある編集者にニューヨークに戻ってこないかと誘い出された。

その産物が、男女の求愛行動を新たな視点で分析し、さまざまなタイプの50代女性の試練をつづる新著だ。オンラインデートの世界を冒険し、20~30代前半の年増フェチの「カブ(幼獣)男子」と出会い、落ち込んだら怪しいアンチエイジングクリームに散財......。さらにブシュネルはサイクリングを始めようとするが、健康意識が高くて見た目も超若い60代の「スーパーミドル」になる気はゼロだと気付く。

『SATC』の舞台となった時代や自身の中年期について、今年12月に61歳を迎えるブシュネルに本誌ニーナ・バーリーが話を聞いた。

──なぜ更年期ではなく「中年期の狂乱」をテーマに?

更年期では単純過ぎる。私が取り上げているのは50代前半から60代初めの女性たちで、もう閉経しているはず。重要なのは彼女たちの人生の状況、かつての魅力を失って、自分が無価値とされる社会で年配の女性として再び魅力を発見していくということ。多くの女性にとって、この時期は喪失の時期であるのが現実だ。

──ニューヨーク・タイムズ紙 は書評欄で、あなたの作品はノンフィクションではないと訂正した。小説だ、と。あなたの人生にそっくりなのに、なぜノンフィクションではないのか。

SATC03.jpg

中年期を描いたブシュネル  EUGENE GOLOGURSKY/ GETTY IMAGES FOR EAST HAMPTON LIBRARY

いい質問ね。私は(中年期という)プロセスの渦中にある人物の例として自分を使ったけれど、ほかの登場人物はいろんな人を合成している。創作した部分もあって、実際には起きていないエピソードもある。でも、起こってもおかしくないことではある。

──『イズ・ゼア・スティル』もテレビドラマ化されるとか。誰があなたを演じるのか。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、ウォルツ大統領補佐官解任へ=関係筋

ビジネス

米債市場の動き、FRBが利下げすべきとのシグナル=

ビジネス

米ISM製造業景気指数、4月48.7 関税コストで

ビジネス

米3月建設支出、0.5%減 ローン金利高騰や関税が
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 3

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 4

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 5

    話題の脂肪燃焼トレーニング「HIIT(ヒット)」は、心…

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 3

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 4

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 5

    タンポンに有害物質が含まれている...鉛やヒ素を研究…

  • 1

    アメリカ日本食ブームの立役者、ロッキー青木の財産…

  • 2

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 3

    「どちらが王妃?」...カミラ王妃の妹が「そっくり過…

  • 4

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 5

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門

特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門

2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語