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スプレッドシートで!? スキンケア中毒の美容ライターが明かすデジタル時代のローテク美肌術

Silicon Valley Cannot Disrupt Skin Care

2018年08月27日(月)16時45分
インクー・カン(カルチャーライター)

スキンケアは「リア充アピール」にも一役買う(写真はイメージ) VladimirFLoyd-iStock

<50以上のコスメ商品を使い分けるライターが明かす、表計算ソフトを使ったシンプルなスキンケア管理法>

筆者は自他共に認めるスキンケアおたくだ。最近は男性の間でも関心が高まっているらしいが、多くの女性にとって、スキンケアは10代のときからほぼ一生続く関心事。なにしろ化粧品で隠せるとはいえ、素肌のコンディションは、化粧のノリの良し悪しを決める重要なポイントだ。すっぴんなら、なおさら日頃のお手入れがものをいう。

とりわけミレニアル世代(2000年前後に成人した人たち)にとって、スキンケアは趣味を超えた切実な問題だ。どアップのセルフィーをインスタグラムやフェイスブックに投稿して「リア充」をアピールするのは、この世代(とそれ以下の全員)の日常の一部。しかもカメラの性能がどんどん向上して、ちょっとした肌のトラブルもばっちり写ってしまうから、誰もが女優並みのスキンケアをしなければならない気がしている。

だから化粧品市場の約半分がスキンケア市場と言われるのも納得だ。なかには「スキンケア商品なんてインチキばかり」と言う人もいる。確かに筆者の60代の母親は、SPF15の保湿剤くらしか使っていないのに、20歳は若く見える。だが、アメリカのスキンケア市場が今年、110億ドルに達する勢いであることは厳然たる事実だ。

【参考記事】「インスタグラマーにはもううんざり!得するのはビキニ会社だけ」 豪華リゾートで進むSNS離れ

この熱狂をテクノロジー業界が見過ごすはずがない。実際、最近は肌の状態を診断して、必要なスキンケア商品を勧め、ショッピングもできるアプリが続々登場している。最も有名なのは、「ユーカム」だろう(ただ筆者の経験では、ユーカムの肌年齢はセルフィー時の照明に大きく左右される)。

ニキビの解消法を教えてくれるアプリもあれば、セルフィーを本物の皮膚科医に診てもらえるアプリもある。高級スキンケア商品を勧めるアプリもあれば、特定の商品の危険性を教えてくれるものもある。こうしたアプリの本質は、スキンケア商品の宣伝ツールと言っていい。

それに比べると、筆者の使っているツールは恐ろしくローテクだ。それはスプレッドシート。エクセルなどの表計算ソフトで使う、あの表だ。

そもそもスキンケアは、毎晩やる儀式のようなもの。どんな高級品も、普段のケアに組み込んで1〜2週間使い続けてみなければ、本当に効果があるかどうかは分からない。それならアプリなんか使わなくても、何十年も前からあるテクノロジー(つまりスプレッドシート)で十分管理できる。

筆者の場合、約50種類のスキンケア商品をグーグルスプレッドシート(グーグルのクラウドベースの表計算ソフト)にリスト化して、毎晩のようにチェックしている。持っている商品をタイプ別にまとめたリストもあるし、1日2回のケア(毎回だいたい10アイテムを使う)の内容も分かるようになっている。

また、現在試している商品のリストと、旅行のとき持っていくべきスキンケア用品のリスト、これまでに肌荒れの原因となった成分のリストもある。

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