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性スキャンダルはオバマの「生みの親」

2009年6月30日(火)17時33分
ジョナサン・オルター(本誌コラムニスト)

 もしエドワーズが予備選に留まり続けていたら、オバマの票を奪い(ヒラリー・クリントンの票はほとんど奪えない)、クリントンが接戦を制していた可能性が高い。

 ジョン・マケインと戦った本選挙ではセックススキャンダルの助けを借りることはなかったが、民主党支持の強い風が吹いた背景の一部には、共和党議員の行為への嫌悪感があった。

 まず、ワシントンで高級売春組織の元締めをしていた「DCマダム」の顧客名簿に、デービッド・ビター上院議員の名前があったこと。さらに、ベテラン上院議員のラリー・クレイグが空港の男子トイレでわいせつ行為を行おうとして逮捕されたことでも、共和党は冷笑の的になった。

 共和党の苦難は続く。先週も、保守派のジョン・エンセン上院議員が選挙スタッフと不倫していたことを認めたばかりで、党のイメージダウンは計り知れない。

 共和党は12年の大統領選に向けて、保守系基盤とのつながりが強い知的で新鮮な候補者を必要としている。アルゼンチンに不倫旅行に出かけたサンフォードは、そうした条件にぴったりのはずだった。

 共和党に残されたのは、ミット・ロムニーかサラ・ペイリン。あるいはほかの誰かかもしれないが、いずれにしてもオバマにとっては御しやすい相手だ。

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