最新記事
ロボット

「期待が非現実的に高まっている」――軍が熱視線のヒト型ロボ、専門家が示す3つの懸念点

ULTIMATE WARRIOR?

2026年2月12日(木)16時45分
ジョシュア・レット・ミラー (本誌米国版調査報道担当)
ヒト型ロボ「ファントム」デモに向け、ニューズウィーク本社に来たパタク(左)とルブランク

「ファントム」のデモンストレーションを行うためにニューヨークの本誌オフィスにやって来たパタク(左)とルブランク WINNIE AU

<誰が動かし、誰が責任を負い、どう安全を確保するのか。「いつ」より先に問われるものがある>

※この記事の前半はこちら:あなたの隣に「軍事用ヒト型ロボット」が来る日

中国人民解放軍は24年、杭州宇樹科技(ユニツリー・ロボティクス)製の銃器搭載型ロボット犬を公開した。

ロシアは22年、モスクワの武器見本市でグレネードランチャーを装着したユニツリー製犬型ロボットの改造版を実演してみせた。複数の防衛アナリストが本誌に語ったところでは、両国ともAI搭載型自律兵器の開発を熱心に進めている。


パタクによれば、25年製造された約10台のファントムは既に複数の顧客(アトランタの自動車メーカーや消費財メーカー2社を含む)で使用されている。26年はより高性能で製造工程を簡素化した第2世代モデルを発表する計画だ。

「(戦争省と)現在の顧客で手いっぱいの状態」だと、パタクはメールで述べた。「もし今日10万台のロボットが稼働していたら、現在の顧客のニーズを満たせるのだが」

ニューズウィーク本社で行われた「ファントムMK1」デモの様子

テスラのイーロン・マスクCEOは10月にサウジアラビアで開催された国際投資会議「フューチャー・インベストメント・イニシアチブ(FII)」で、2040年までに世界人口を上回る100億台のヒト型ロボットが稼働すると予想した。

パタクは、今後1年~1年半以内にファウンデーションや他の企業のヒト型ロボット数千台が「極めて特殊な作業」のために全米で導入され、5年以内に数十万台に拡大するとみる。

今後10年以内に防衛関連など、より多様なタスクを実行するファントムのようなロボットが数百万台単位で登場する可能性があると、パタクは言った。だが他のロボット工学の専門家は、この見通しは過度に楽観的だと指摘する。

地方自治体
人口減の自治体を救う「小さな浄水場」──誰もが常に安心な水にアクセスできる社会の実現へ
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、イラン新指導者が停戦要請と投稿 イラン

ワールド

トランプ氏、「出生地主義」巡る最高裁口頭弁論に出席

ワールド

日仏首脳会談、イラン情勢「適切な取り組みに貢献する

ビジネス

米小売売上高、2月は7カ月ぶりの伸び エネ高騰が消
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引、インサイダー疑惑が市場に波紋
  • 3
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イラン恐怖」の正体
  • 4
    中国がイラン戦争最大の被害者? 習近平の誤った経…
  • 5
    初の女性カンタベリー大主教が就任...ウィリアム皇太…
  • 6
    年金は何歳からもらうのが得? 男女で違う「最適な受…
  • 7
    北京に代わる新都市構想は絵に描いた餅のまま...大幅…
  • 8
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 9
    「え、なんで?」フライト中に操縦席の窓が覆われて…
  • 10
    韓国・週4.5日労働制が問いかけるもの ──「月曜病」解…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 3
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 4
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 5
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 6
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 7
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 8
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 9
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 10
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中