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セイコーエプソン「100%再エネ化」を支えた「信州Green電源拡大プロジェクト」が新たな展開へ

2024年12月27日(金)11時00分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー
「信州Greenでんき」を発電する長野県企業局 横川蛇石発電所

「信州Greenでんき」を発電する長野県企業局 横川蛇石発電所

<セイコーエプソン株式会社が長野県等と推進する「信州Green電源拡大プロジェクト」が広がりを見せている。地域一体となり再エネ電源開発を支援するこの取り組みは、同社の100%再エネ化を支える柱となり、さらに社会全体の脱炭素化への貢献も期待されている>

世界を変えるには、ニュースになるような大規模なプロジェクトや商品だけでは不十分。日本企業のたとえ小さなSDGsであっても、それが広く伝われば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。この考えに基づいてニューズウィーク日本版は昨年に「SDGsアワード」を立ち上げ、今年で2年目を迎えました。その一環として、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。

◇ ◇ ◇

100%再エネ達成までわずか2年10カ月

長野県発の再生可能エネルギー(再エネ)開発プロジェクト、「信州Green電源拡大プロジェクト」が新たな展望を迎えている。このプロジェクトは、同県に本社を置くセイコーエプソン株式会社が、中部電力ミライズ株式会社・長野県企業局と共に2021年に立ち上げた、官民一体となった取り組みだ。

セイコーエプソンは2008年、「環境ビジョン2050」を掲げ、持続可能な社会の実現を目指してきた。その中で2021年3月、グループ全拠点での100%再エネ化を宣言。地域特性に応じた水力、地熱などの再エネ電力を積極的に活用し、2023年12月にはわずか2年10カ月という短期間で目標を達成した。この成功の裏には、地域との連携による再エネ普及の推進があった。

同社はまず、本社を構える長野県での取り組みに力を注いだ。当時、電力会社から再エネを直接購入する仕組みがなかったため、2年間の交渉を得て再エネ電力の長期契約を実現。これにより、県内の温室効果ガスの削減やエネルギーの地産地消を進め、地域の脱炭素化や循環型社会の実現に貢献してきた。

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