殺し合いや処刑の傷、頭蓋骨には穴...英国で発見された中世「暴力」の痕跡
巨人症と思われる人の遺骨も
注目すべきは、穴から見つかった「非常に背の高い」個体だ。身長が当時としては異例に高い約1.95メートル程度と推定されている。
さらに、その遺骨の頭蓋骨には直径約3センチの孔があり、縁に治癒の痕跡があることから、生きているうちに開けられたものだと考えられている。
ケンブリッジ大学ダックワース・コレクションの学芸員、トリッシュ・ビアーズ博士は、四肢の骨の長い幹や骨格の他の部分の独特な特徴から、「この人物には脳下垂体に腫瘍があり、成長ホルモンが過剰に分泌されていた可能性がある」と指摘。「脳内のこのような状態は頭蓋内圧の上昇につながり、頭痛を引き起こしたと考えられる。頭蓋穿孔は、その頭痛を軽減しようとした可能性がある」と、頭蓋骨に空いた穴は、苦痛緩和を目的とした当時の医療行為の結果であった可能性を指摘した。
今後、ケンブリッジ研究チームは、DNA分析などを通じて、遺骨を調査する方針だ。健康状態、血縁関係、祖先のつながりが分かれば、バイキングの遺骨であるかどうか特定できるだろう。
今回の発掘に参加したケンブリッジ大学の学生は、今回の発見について驚きつつ、「発見された遺骨の中には私と同年代の人も数名いた。バラバラになった骨を確認し、どれほどの苦しみを受けたのかを想像すると、心が締め付けられる」と語った。
果たして中世のケンブリッジシャーで一体何があったのだろうか。今後の研究の進展が待たれる。
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