最新記事
認知症

かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム

2025年10月7日(火)16時32分
山田悠史(米国老年医学・内科専門医) 新里百合子( ライター)*DIAMOND Onlineからの転載
認知症

Halfpoint -shutterstock-

認知症は、特別な人の病気ではなく、誰にとっても身近な問題だ。近年では、何気ない生活アイテムや日常習慣が、認知症のリスクと関係している可能性があることが指摘されている。米国内科専門医・老年医学専門医の山田悠史氏は、著書『認知症になる人 ならない人 全米トップ病院の医師が教える真実』の中で、そうした日常行動と認知症リスクの関係について解説している。今回は山田氏に、普段持ち歩くかばんの中身に表れる「認知症リスク要因」について話を聞いた。(取材・文/新里百合子)

認知症リスクをもっとも押し上げる要因は?

――著書を拝読し、認知症の最大のリスク因子が「難聴」であることに驚きました。飲酒や喫煙よりもリスクが高いという点は、多くの人にとって予想外の指摘ではないでしょうか。

そうなんです。喫煙や過度の飲酒も、もちろん認知症のリスク要因として知られていますが、実は「難聴」は、人口あたりではもっとも大きなリスクとされているのです。


開始時点で認知機能が正常な人々を対象に、25デシベル以上の聴力障害がある群とそうでない群を比較した8年間の追跡調査では、聴力に問題のある人の認知症リスクが1.9倍にまで上昇することがわかりました。

加えて、中年期における聴力低下が、脳の記憶を司る「海馬」や「側頭葉」全体の容積がより早く減少することと関連しているという興味深い研究もあります。

こうした知見は、聴力の問題が単なる「聞こえ」の不調にとどまらず、脳の構造的変化や認知機能低下の引き金となりうることを示しています。だからこそ、予防的なアプローチが重要なのです。

――脳の構造や機能にまで影響を及ぼすとなると、看過できない問題ですね。日常生活では、どのような点に注意を払えばよいのでしょうか?

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米政権、1.6兆ドルの学生ローン債権の一部売却検討

ワールド

ノーベル物理学賞、米国拠点の3氏に 次世代量子技術

ワールド

米ホワイトハウス、政府閉鎖中の職員給与保証せず=ア

ワールド

アングル:超長期金利、30年債入札無難で上昇一服 
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:中国EVと未来戦争
特集:中国EVと未来戦争
2025年10月14日号(10/ 7発売)

バッテリーやセンサーなど電気自動車の技術で今や世界をリードする中国が、戦争でもアメリカに勝つ日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレクトとは何か? 多い地域はどこか?
  • 2
    祖母の遺産は「2000体のアレ」だった...強迫的なコレクションを受け取った男性、大困惑も「驚きの価値」が?
  • 3
    赤ちゃんの「耳」に不思議な特徴...写真をSNS投稿すると「腎臓の検査を」のコメントが、一体なぜ?
  • 4
    ロシア「影の船団」が動く──拿捕されたタンカーが示…
  • 5
    一番お金のかかる「趣味」とは? この習慣を持ったら…
  • 6
    筋肉が育つだけでは動けない...「爆発力」を支える「…
  • 7
    メーガン妃とキャサリン妃の「オーラの違い」が話題…
  • 8
    監視カメラが捉えた隣人の「あり得ない行動」...子供…
  • 9
    「不気味すぎる」「昨日までなかった...」ホテルの天…
  • 10
    【クイズ】イタリアではない?...世界で最も「ニンニ…
  • 1
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 2
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレクトとは何か? 多い地域はどこか?
  • 3
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外な国だった!
  • 4
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 5
    iPhone 17は「すぐ傷つく」...世界中で相次ぐ苦情、A…
  • 6
    赤ちゃんの「耳」に不思議な特徴...写真をSNS投稿す…
  • 7
    ウクライナにドローンを送り込むのはロシアだけでは…
  • 8
    祖母の遺産は「2000体のアレ」だった...強迫的なコレ…
  • 9
    更年期を快適に──筋トレで得られる心と体の4大効果
  • 10
    MITの地球化学者の研究により「地球初の動物」が判明…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 4
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 5
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 6
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 7
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 8
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 9
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 10
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中