制作陣の強い思いと欲求が詰まった映画『ザ・ブライド!』...怪物が目覚めさせた生への狂気

A Monster of a Movie

2026年4月4日(土)13時05分
サム・アダムズ (スレート誌映画担当)

イーダは本人の同意なしに、ユーフォロニウス博士の手により、死体の状態から蘇生され、ブライド(花嫁)と名乗るように。そして映画の終盤になるまで、自分の身に起きたことを正しく説明されることもない。

失敗作と片付ける気にはなれない

フランケンシュタインの怪物(フランクと名乗るようになる)はブライドに、あなたは事故で記憶を失ったのだと話す。この説明は嘘でないが、その事故で彼女が死んだこと、博士と自分が墓から死体を掘り起こしたこと、それまで自分と彼女に面識がなかったことは伝えなかった。

それでも、ブライドはフランクの生への欲求に共感し、共に逃避行を続ける。その過程で2人は数々の事件を起こし、社会に対する怒りをぶちまけるブライドの言動は、抑圧されている女性たちを触発し、反乱に駆り立てる。

そうした女性たちがロックバンドのセックス・ピストルズのライブに向かう女性ファンのような服装で登場するのを見た瞬間、私はややこしいことを考えずに、ひたすら作品を楽しもうと心に決めた。

荒唐無稽なシーンの連続であることは確かだが、知的好奇心をそそられるし、思想と欲求がてんこ盛りで、網膜に強烈に焼き付く映像に満ちている。『ザ・ブライド!』をあっさり失敗作と片付ける気にはなれない。

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