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ショーン・ペンは黙らない――「ウクライナへの裏切りは常軌を逸している」その怒りの理由

Sean Penn on Oscars Anxiety, ‘One Battle After Another’ and Politics

2026年3月12日(木)18時45分
ジェニファー・H・カニングハム(本誌米国版編集長)、H・アラン・スコット

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22年11月のウクライナ訪問時に「戦争に勝つまで貸す」という条件でオスカー像をゼレンスキーに贈った UKRAINE PRESIDENCYーZUMAーREUTERS

──あなたの持つオスカー像の1つを、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領に贈った。

あの頃、彼はロックスターだった。もともと俳優で、映画やドラマの制作者でもあった。彼はアカデミー賞授賞式に出て、物語の力についてスピーチしたいと申し出た。それまでの支援に対して世界に、特にアメリカに感謝したい、と。

ビデオかライブで彼を式に出演させるよう主催者に言ったが(拒否された)。ロシア市場を失いたくなかったんだろうな。猛烈に腹が立ち、ゼレンスキーに電話で「あのクソ像を溶かして弾丸を作り、あなたに贈る」と言った。で(ウクライナに)あれを持って行った。彼は遠慮したが、「あなたがこの戦争に勝つまで貸しておく」と言ったら、受け取ってくれた。

──あなたはベネズエラのウゴ・チャベス元大統領と親しかった。米政府が拘束した前大統領のニコラス・マドゥロについてはどう思うか。

私がチャベスと知り合った頃、ベネズエラは山ほど問題を抱えていた。それでも人口の約87%が(公的サービスを受けるのに必要な)身分証明書を持っていた。チャベス以前は持っていない割合が81%だった。

個人的な見方だが、(憲法改正の)国民投票までは、あの国はまずまずプラスの方向に向かっていた。自分としては国民投票には反対だったが、チャベスは好きだった。アメリカの政府は長年、(他国の為政者を)悪魔に仕立ててきたからな。

ニコラス・マドゥロもよく知っている。奴は役人さ。チャベスの政策に忠実な役人。前回ベネズエラを訪れたのはチャベスの追悼式典のためだが、状況はひどかった。

控えめに言ってもマドゥロは「無能な政権運営者」だ。彼がやっていたのは犯罪行為にほかならない。証拠も出てくるさ。こうなったのは何より南米における中国とロシアの影響のせいだが、マドゥロはぶち込まれて当然だ。

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