レイ・ダリオが語る「米国経済の危険な構造」：生産する1%、依存する60%

レイ・ダリオが語る「米国経済の危険な構造」　REUTERS

＜米国経済の根幹が崩れつつある──世界最大級のヘッジファンド創業者レイ・ダリオ氏は、米国の労働力のうち、下位60％が非生産的になりつつあると警告した。AI産業を支えるごく少数のエリート層に依存する現状は、社会全体の持続性を脅かすと指摘している＞

▼目次
下位60％が「役立たず」な理由
「少数への依存」は世界的問題

米国は、ヘッジファンドの億万長者レイ・ダリオ氏によれば、労働力のごく一部の層、特にテクノロジー・エリートに危険なほど依存するようになっており、彼はそれが「非生産的」な多数派を支えていると主張している。

ブリッジウォーター・アソシエーツの創業者であるダリオ氏は、月曜日にリヤドで開催されたフォーチュン・グローバル・フォーラムで、「米国経済はもはや『全体』として見ることはできず、社会的・経済的階層の格差によって特徴づけられるようになっている」と述べた。

人工知能（AI）を例に挙げ、ダリオ氏は、この産業は約300万人、すなわち人口の1％によって主導されており、さらに「世界全体が依存している」もう一つの「5～10％」によって支えられていると説明した。

さらに彼は、「人口の下位60％が、教育格差の拡大により『ほとんど役に立たない、あるいは非生産的』になりつつある」と述べ、それが「極端な依存状態」を招いていると警告した。