日鉄がUSスチールの買収完了、米政府が黄金株保有...「国家安全保障と経済安全保障が守られる」
NSAの下、日鉄は2028年までに約110億ドル(約1兆6000億円)の設備投資を行うほか、USスチールは米国法人として存続し、本社はペンシルバニア州ピッツバーグに維持する。USスチールの取締役会の過半数は米国籍とし、最高経営責任者(CEO)を含む経営陣の中枢メンバーは米国籍とすることなどを約束した。
また、米国内の製造拠点における鉄鋼生産・供給能力を維持。USスチールによる米国法に基づいた通商措置への妨害・禁止・干渉は行わないとした。
米ホワイトハウスのクシュ・デサイ報道官は、米政府がUSスチールの黄金株を保有することで「米国の国家安全保障と経済安全保障が守られる」と述べた。
日鉄は23年12月に買収計画を発表したが、24年11月の大統領選挙を控え米国内で政治問題化。国家安全保障への影響を理由に当時のバイデン大統領が中止命令を出したが、トランプ現大統領が判断をひっくり返した。


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