最新記事
新年会

会食のお店選びのセンスで仕事の力量がわかる...店選びの成功のバロメーターとは?

2025年1月9日(木)11時56分
戸賀 敬城 (編集者、オフィス戸賀代表)*PRESIDENT Onlineからの転載

究極の店選びは「常連」になってもらうこと

店選びの究極の目標は、連れていった相手に、そのお店の「常連」になってもらうことです。私も何度か経験がありますが、飲み会をセッティングした立場として、これほどうれしいことはありません。

先日もクライアントを、ある寿司屋さんに連れていったのですが、こんな連絡をいただきました。


「戸賀さん、この間連れていってくれたお寿司屋さんに、今度私のお客さんと一緒に行くことにしたんです」

クライアントが自分のお客様を連れていくということは、そのお店を気に入ってくれた証拠。ひいては私自身のことも気に入ってくれたと考えてもよいでしょう。

イヤな人に連れていかれたお店をひいきにしようとは思いませんから。そういう意味では、私が前回、企画した飲み会が成功だったという証でもあります。

相手が「行きつけにしたくなるか」は、お店選びの成功のバロメーターなのです。

飲み会で自分がどのように振る舞い、何を伝えるか

「高級店に連れていけば、すべてうまくいく」という考えは間違いです。たしかに、1人2万~3万円もするような高級店であれば、料理もサービスも一流でしょう。しかし、飲み会の目的を考えれば、単価が高ければ正解とは限りません。

自分のプレゼンスを上げると同時に、相手との距離感をつめて、結果につなげる。これが飲み会のおもな目的です。

高級店を予約したことで満足し、あぐらをかいているようでは、これらの目的を達成することはできません。「飲み会で自分がどのように振る舞い、何を伝えるか」が重要なのです。

また、高級店を選ぶと相手に余計なプレッシャーをかけることにもなります。「大変なお願いごとをされたら困るなあ」と身構えさせてしまっては、かえって不利な状況に陥ります。

飲み会のお店は高級店でなくてもかまいません。

関係が深くていつもお世話になっている相手であれば、10回に1回くらいは感謝の気持ちを込めて高級店でもてなすという心遣いは大切です。しかし、普段の飲み会で使うお店は、まったく背伸びをする必要はありません。

実際、私が普段使っているお店は、1人あたり4000~8000円の価格帯が中心。1万円を超えるようなお店はめったに使いません。

そもそも会社の経費を使っているのですから、費用対効果を意識した飲み方が求められるのは当然です(ちなみに、私が勤めていた会社は外資系なので、経費の使い方は厳しく問われました)。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ポルシェ、ブルーメCEOの後任にマクラーレン元トッ

ワールド

イスラエルがガザ空爆、26人死亡 その後停戦再開と

ワールド

英EU離脱は貿易障壁の悪影響を世界に示す警告=英中

ワールド

香港国際空港で貨物機が海に滑落、地上の2人死亡報道
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本人と参政党
特集:日本人と参政党
2025年10月21日号(10/15発売)

怒れる日本が生んだ「日本人ファースト」と参政党現象。その源泉にルポと神谷代表インタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 2
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 3
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「実は避けるべき」一品とは?
  • 4
    ニッポン停滞の証か...トヨタの賭ける「未来」が関心…
  • 5
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 6
    ギザギザした「不思議な形の耳」をした男性...「みん…
  • 7
    自重筋トレの王者「マッスルアップ」とは?...瞬発力…
  • 8
    「認知のゆがみ」とは何なのか...あなたはどのタイプ…
  • 9
    「中国は危険」から「中国かっこいい」へ──ベトナム…
  • 10
    【インタビュー】参政党・神谷代表が「必ず起こる」…
  • 1
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 2
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ…
  • 5
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 6
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由…
  • 7
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口…
  • 8
    「心の知能指数(EQ)」とは何か...「EQが高い人」に…
  • 9
    「欧州最大の企業」がデンマークで生まれたワケ...奇…
  • 10
    イーロン・マスク、新構想「Macrohard」でマイクロソ…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 4
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 5
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中