日本株は次の「起爆剤」8兆円の行方に関心...エヌビディア不発で
不透明な配当再投資のインパクト
もっとも、エヌビディア決算を踏まえた株高の期待が不発となったことで「当面は、買い材料に乏しくなりそうだ」と、いちよしアセットマネジメントの秋野充成社長は見通す。
日本株の投資家センチメントに影響しやすい米国株は、トランプラリーを先取りして上昇し、高値警戒感が漂う。期待のみに基づく伸びしろは、小さくなっているとみられる。
加えて、国内企業の中間決算は、シーズンを通じて日経平均の1株当たり利益(EPS)が徐々に低下し、市場にとって期待外れの結果となった。なかでも、中国要因で業績がさえなかった企業は「悪材料出尽くしとは言いにくい」(りそなAMの戸田氏)との声も聞かれる。中国経済は長引く内需の弱さに加え、トランプ次期大統領が関税を引き上げることへの警戒感もくすぶる。
12月19日には日銀の金融政策決定会合の結果発表を控え、追加利上げへの警戒感もある。今週の植田和男総裁の発言機会では、12月会合での追加利上げの可能性が改めて意識されて為替が円高に振れ、株価の上値が抑えられる場面があった。
投資家が配当金の支払いを受けても、買いの手掛かりに乏しいとなれば、その資金を日本株への再投資に振り向けるかは不透明となる。
三木証券の北沢淳商品部投資情報グループ次長は、目先は今春先以降の滞留期間が長かった3万7500円―4万円のレンジでの推移が続くとみている。次の手がかりは1月下旬からの第3四半期(10―12月期)決算に向けてEPSの改善への思惑が高まるかどうかだという。ドル/円が円高方向だった7―9月期に対し、10―12月期はこれまで円安基調にあることから「円安効果を改めて織り込む中で日本株の見直しが進むかが年末ラリーに向けた焦点になる」という。
一方、配当再投資の動きが「起爆剤」となって海外勢のショートカバーを誘発するようなら、年末ラリーへの期待がつながり得るとの見方もある。
海外投資家による日本株の売買動向では、7月に過去最高値を付けて以降、11月第2週までに先物で約4兆円の売り越しとなっている。「何らかのきっかけさえあれば、巻き戻しの余地はありそうだ。配当再投資もその一つになるかもしれない」と、いちよしAMの秋野氏は話している。
(平田紀之 編集:橋本浩)
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