最新記事
中国経済

中国金融業界、規制強化で相次ぐ人材流出...お笑いに転身も

2024年10月21日(月)15時43分

多くのヘッジファンドは、データに基づく戦略が想定外の政策転換を予測できなかったため、記録的な株価上昇の恩恵を受けられず、空売りポジションで損失を被った。

上海を拠点とするヘッドハンティング会社リフォース・グループのディレクター、ジェイソン・タン氏は「(今回の景気刺激策は)個人投資家の心をつかむための非常に短期的な措置だ」と述べた。


 

「私が話した大勢の銀行関係者は、共同富裕が定着し高給の銀行職の時代が終わったことを知っている。銀行の有能な人材は海外で仕事を求めたり、規制の少ない業界に移ったりしている」と話した。

給与上限

ファンドコンサルタント会社Zベン・アドバイザーズによると、4兆4000億ドル規模の投資信託業界では、企業が報酬の見直しとコスト管理に注力しているため、ファンド幹部やポートフォリオマネジャーの「大幅な入れ替わり」が起きている。

ロイターは先月、大手資産運用会社の招商基金管理が上級幹部に対し、過去5年間に受け取った報酬のうち、共同富裕で設定された上限額を超える金額を返還するよう求めたと報じた。

Zベンは9月に公表したリポートで、「実施される報酬上限の幅によって業界内の転職が活発化するか、あるいは主要スタッフが資産運用業界から完全に去るかが決まるだろう」との見方を示した。

昨年に投資銀行を辞めて海外に移ったというある男性は、銀行関係者の逮捕や拘束もビジネスを行う上でのリスクが高まっていることを示していると指摘した。当局が突然特定の業務について調査を開始する可能性があるため、多くの国営銀行関係者は海外渡航を制限されているという。

編集部よりお知らせ
ニュースの「その先」を、あなたに...ニューズウィーク日本版、noteで定期購読を開始
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米高裁、シカゴ州兵派遣差し止め命令巡りトランプ政権

ビジネス

FRBミラン理事、利下げ加速を要請 「政策は予測重

ワールド

中東和平への勢い、ウクライナでの紛争終結に寄与も=

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、米中通商摩擦再燃が重し
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本人と参政党
特集:日本人と参政党
2025年10月21日号(10/15発売)

怒れる日本が生んだ「日本人ファースト」と参政党現象。その源泉にルポと神谷代表インタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口減少を補うか
  • 2
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ海で「中国J-16」 vs 「ステルス機」
  • 3
    間取り図に「謎の空間」...封印されたスペースの正体は?
  • 4
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 5
    【クイズ】サッカー男子日本代表...FIFAランキングの…
  • 6
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 7
    イーロン・マスク、新構想「Macrohard」でマイクロソ…
  • 8
    疲れたとき「心身ともにゆっくり休む」は逆効果?...…
  • 9
    ホワイトカラーの62%が「ブルーカラーに転職」を検討…
  • 10
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 1
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな飼い主との「イケイケなダンス」姿に涙と感動の声
  • 2
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 3
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 4
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由…
  • 5
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ…
  • 6
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 7
    ベゾス妻 vs C・ロナウド婚約者、バチバチ「指輪対決…
  • 8
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 9
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリ…
  • 10
    「中国のビットコイン女王」が英国で有罪...押収され…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 4
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 5
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 6
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 7
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 8
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 9
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 10
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中