最新記事
仮想通貨

投機的で変動が大きい暗号資産「ミームコイン」の熱狂再燃 ペペが一時7000%の急騰

2023年5月19日(金)09時09分
ロイター
「ドージコイン」を模したコイン

遊び心や冗談から生まれ、非常に投機的で変動が大きい暗号資産(仮想通貨)「ミームコイン」が再び注目を集めている。写真は「ドージコイン」を模したコイン。2021年6月撮影(2023年 ロイター/Dado Ruvic)

遊び心や冗談から生まれ、非常に投機的で変動が大きい暗号資産(仮想通貨)「ミームコイン」が再び注目を集めている。最も新しい「pepe(ペペ)」は登場後、すぐに高騰し、かつてのドージコインを巡る市場の熱狂を思い起こさせたからだ。

ペペは、人気を集めるカエルのキャラクター「ペペザフロッグ」をモチーフにしたトークン。4月16日にデビューすると、それから17日間で何と7000%近くも価格が跳ね上がり、5月5日までに時価総額が18億ドルに膨らんだことが、コインゲッコーのデータで確認できる。

これを契機にミームコイン全般への投資熱も復活し、デューン・アナリティクスのデータによると、5月第1週の合計売買高は26億ドルに達した。

コインデスク・インディシーズの指数調査責任者、トッド・グロス氏は「ミームコインは時折需要が爆発する。過去を振り返ると、それは市場がやや不安定ないし方向感に欠ける局面で発生してきた」と語る。

実際、足元のミームコインに対する活発な買いは、最大の仮想通貨・ビットコインの今年に入ってからの値上がりが止まった時期と重なる。ビットコインは4月半ば以降で6%下落している。

ペペは5月5日のピークから60%下落したが、それでもなお時価総額は7億4000万ドルを維持。これはミームコインとして、ドージコインとシバイヌに続く3番目の大きさだ。

ドージコインとシバイヌは、いずれも柴犬をモチーフとして登場したコインで、時価総額はそれぞれ100億ドル強と50億ドル。

ミームコインが初めてブームになったのは2021年で、オンライン掲示板レディットの取引フォーラム「ウォールストリートベッツ」における個人投資家間の情報交換がきっかけだった。

ミームコインは投機目的の取引以外に使われることはなく、ビットコインやイーサなど、推進派が決済手段や価値保存手段としての可能性を秘めていると期待する「主流」の仮想通貨とは明らかに異なる。

ガジェット
仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、モバイルバッテリーがビジネスパーソンに最適な理由
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:労災被害者の韓国大統領、産業現場での事故

ワールド

高市首相、中国首相と会話の機会なし G20サミット

ワールド

米の和平案、ウィットコフ氏とクシュナー氏がロ特使と

ワールド

米長官らスイス到着、ウクライナ和平案協議へ 欧州も
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナゾ仕様」...「ここじゃできない!」
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネディの孫」の出馬にSNS熱狂、「顔以外も完璧」との声
  • 4
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 5
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後…
  • 6
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 7
    【銘柄】いま注目のフィンテック企業、ソーファイ・…
  • 8
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    【銘柄】元・東芝のキオクシアHD...生成AIで急上昇し…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 8
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 9
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 10
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中