最新記事

事件

終焉の始まりか 仮想通貨「寵児」と呼ばれたFTX創業者、転落の軌跡 

2022年12月14日(水)11時21分
逮捕されたFTXトレーディングの創業者サム・バンクマンフリード氏

バハマで逮捕されたFTXトレーディングの創業者、サム・バンクマンフリード氏 Dante Carrer - REUTERS

経営破綻した暗号資産(仮想通貨)大手交換所FTXトレーディングの創業者、サム・バンクマンフリード氏(30)が12日、バハマ当局に逮捕された。仮想通貨業界の救世主としてもてはやされた寵児(ちょうじ)の突然の凋落(ちょうらく)は、投資家と仮想通貨の愛好家に衝撃をもたらしている。

ダミアン・ウィリアムズ米検事は、バンクマンフリード氏は米政府の要請によりバハマ当局に逮捕されたと発表した。バハマの司法長官は、米国が同氏の引き渡しを求める可能性が高いとの声明を出した。

また複数の米連邦機関が、バンクマンフリード氏が最高経営責任者(CEO)を務めていた当時のFTXによる顧客資金の取り扱いについて調査中だ。

同氏はFTXの経営で数十億ドルの個人資産を築いた。FTXは世界最大級の仮想通貨交換所で、1月には企業価値を320億ドルと評価されている。

バンクマンフリード氏は破綻の11月11日にCEOを引責辞任した後は、FTXで何の役割も果たしていないと述べている。ただVoxの記者に対し、FTXが米連邦破産法11条の適用を申請したことは間違いだったと発言。ツイッターとメディアのインタビューで、自身が資金を調達して顧客に返済することは依然として可能だと示唆していた。具体的な計画は示していない。

FTXは同氏の後任に企業再建専門家のジョン・レイ氏を起用した。

ワイルドな髪形とTシャツ

金融業界でバンクマンフリード氏はイニシャルの「SBF」で知られ、ワイルドな髪形とTシャツ、短パンといった型破りな姿で有名人になっていた。討論会にはクリントン元米大統領、ブレア元英首相といった著名政治家のほか、スーパーモデルのジゼル・ブンチェンさんらと並んで登場した。

バンクマンフリード氏は2020年の米大統領戦でバイデン現大統領に520万ドルを献金し、民主党候補者に対する高額献金者の最上位に名を連ねた。

分散型金融プラットフォーム、ハブル・プロトコールの共同創業者マリウス・チューボタリュー氏は「SBFに何か問題があると言う人はだれもいなかった」と語る。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

英「対米貿易協定は有効」、トランプ政権の代替関税発

ビジネス

日経平均は続伸で寄り付く、米株高や円安を好感 

ワールド

トランプ政権の対ロ制裁、不十分と民主党が非難 EU

ワールド

アンソロピックが追加サービス公表、外部主要ソフトと
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
2026年3月 3日号(2/25発売)

フィンテックの進化と普及で、金融はもっと高速に、もっとカジュアルに

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 2
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 3
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 4
    3頭のクマがスキー客を猛追...ゲレンデで撮影された…
  • 5
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
  • 6
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 7
    「IKEAも動いた...」ネグレクトされた子猿パンチと「…
  • 8
    「極めて危険」──ゼレンスキー、ロシアにおける北朝…
  • 9
    IMF、日本政府に消費減税を避けるよう要請...「財政…
  • 10
    武士はロマンで戦ったわけではない...命を懸けた「損…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 3
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 4
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
  • 5
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 6
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 7
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 8
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 9
    ロシアに蔓延する「戦争疲れ」がプーチンの立場を揺…
  • 10
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 5
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 6
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中