最新記事

スニーカー転売

ナイキ北米副社長のクビを飛ばした転売スキャンダル

2021年3月9日(火)19時00分
デレク・ジョンソン

ヘバートは、仕入れに用いたアメリカン・エキスプレスのクレジットカード明細書もハントに見せていた。そのカードの名義もアン・ヘバートだった。ハントの取材に対してヘバートは、アンが自分の母親であることを認めた。

最初、このニュースに対してスニーカー愛好家たちの反応は薄かった。すぐさま動いたのはナイキだった。同社は3月1日、アン・ヘバートが辞任すると発表した。副社長に昇進してまだ1年もたっていなかったのだが。

息子のおいしいビジネスにどのくらい深く関わっていたのかは分からないが、ナイキでのキャリアに終止符を打つには十分過ぎるスキャンダルだったようだ。

ナイキはこの手の話にうんざりしていたのだろう。フロリダ州オーランドを拠点とするスニーカーブティック「トロフィールーム」が2月中旬、正式発売日前に小売価格を超える超限定品の「エア・ジョーダン1」を大量密売していた疑惑には対応済みだった。

トロフィールームの設立者はマーカス・ジョーダン。彼の父親は、あのマイケル・ジョーダンだ。

©2021 The Slate Group

ニューズウィーク日本版 台湾有事 そのとき世界は、日本は
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年8月26日号(8月19日発売)は「台湾有事 そのとき世界は、日本は」特集。中国の圧力とアメリカの「変心」に強まる台湾の危機感。東アジア最大のリスクを考える

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

FRB議長候補11人と9月1日前後に面会、絞り込み

ワールド

中国外相、レアアース需要への対応約束 インド当局者

ワールド

ハマス同意のガザ停戦案、イスラエルは回答を精査中 

ビジネス

中国シャオミ、第2四半期は予想上回る30.5%増収
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
2025年8月26日号(8/19発売)

中国の圧力とアメリカの「変心」に危機感。東アジア最大のリスクを考える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに感染、最悪の場合死亡も
  • 2
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人」だった...母親によるビフォーアフター画像にSNS驚愕
  • 3
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コロラド州で報告相次ぐ...衝撃的な写真の正体
  • 4
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大…
  • 5
    【クイズ】2028年に完成予定...「世界で最も高いビル…
  • 6
    AIはもう「限界」なのか?――巨額投資の8割が失敗する…
  • 7
    【クイズ】次のうち、「海軍の規模」で世界トップ5に…
  • 8
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 9
    「これからはインドだ!」は本当か?日本企業が知っ…
  • 10
    アラスカ首脳会談は「国辱」、トランプはまたプーチ…
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...「就学前後」に気を付けるべきポイント
  • 3
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに感染、最悪の場合死亡も
  • 4
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コ…
  • 5
    「笑い声が止まらん...」証明写真でエイリアン化して…
  • 6
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    【クイズ】次のうち、「海軍の規模」で世界トップ5に…
  • 9
    「何これ...」歯医者のX線写真で「鼻」に写り込んだ…
  • 10
    債務者救済かモラルハザードか 韓国50兆ウォン債務…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 8
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 9
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 10
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中