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韓国社会

受験地獄、大学で終わらない韓国 企業面接で「AI」に高評価されるための講座がブーム

2020年2月19日(水)19時30分
ウォリックあずみ(映画配給コーディネイター)

自治体もAI面接をサポート

教育関連の出版企業、時代教育も模擬面接をモバイルサイト「SiDAERO」で提供開始することを発表した。こちらも、オンラインで参加可能で、映像判断はもちろん、AIからの様々な質問やゲーム、常識テストなど計7種類で構成される質疑応答がメインとなっている。22年間出版界で培ってきたビックデータを基盤に新時代の面接をサポートしていくという。

企業だけでなく、自治体もAI面接のサポートに乗り出した。慶尙北道経済振興院では、3月初めよりAI面接ソリューション開発会社と手を組んで新卒者100人を選び、AI面接を試み、そのうち40人を個別にコンサルティング支援するという。韓国の就職難は続き、青年の失業率が10.5%に達した今、地方都市は若者の就職のサポートを始めている。

AIが仕事を奪い、残った者はAIが人事を評価

2014年、英国オックスフォード大学でAIの研究を行うマイケル・A・オズボーン准教授が発表した論文が世界をあっと言わせた。それは「10年以内にAIに取って代わってしまう職業一覧」だ。オズボーン准教授曰く、現在存在する職業の半分はAIの登場によって消えるという。

しかし、それどころか、雇用までもがAIの匙加減によって決まってしまう時代になった。人間は今、コンピューターに気に入られるために塾に通い模擬面接に精を出している。まるで、星新一の小説やSF映画の1場面のようだが、これは現実だ。そのうち、人事部の部長にAIが就任する日も近いかもしれない。

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