最新記事

中国経済

アリババのジャック・マー、ロックスターに転職? スタジアムで退任イベント

2019年9月11日(水)12時24分

中国電子商取引最大手アリババ集団の馬雲(ジャック・マー)会長が10日、正式に会長職を退き、退任イベントが8万人収容のスタジアムで4時間にわたり行われた。写真は退任イベントで演奏するマー会長(2019年 ロイター)

中国電子商取引最大手アリババ集団の馬雲(ジャック・マー)会長が10日、正式に会長職を退き、退任イベントが8万人収容のスタジアムで4時間にわたり行われた。

イベントはさまざまに扮装した出演者によるダンスや歌が披露されるお祭り騒ぎとなった。馬氏も共同創業者の彭蕾(ルーシー・ペン)氏やほかの幹部らとロックスターに扮して、パフォーマンスに興じた。社員が寸劇や歌の出し物を演じた際には、馬氏が目に涙をためる場面もあった。

馬氏は招待客や社員に「今夜から私は新しい人生を始めます。私はこの世界は良いもので、たくさんのチャンスがあると強く信じています。興奮を呼び起こす出来事が大好きだから、早めに引退するのです」とあいさつした。

次世代通信技術「5G」やビッグデータなどで大きな変革が起きる中、アリババには社会を良くする責任を負ってほしいと期待を表明。「強い会社であるのは容易ではありません。しかし良い会社であるのはもっと難しい。会社の強さを決めるのはビジネスの能力ですが、良い会社というのは責任感を持ち、優しいものです」と訴えた。

馬氏は最近、ハイテク企業の従業員は夜も週末も働けと発言し、中国全土で論議を呼んでいた。

イベントでは会長を引き継ぐ張勇最高経営者(CEO)が、アリババはクラウドコンピューティングなどの分野に投資を続けていくと表明した。

[杭州(中国) 10日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます



20190917issue_cover200.jpg
※9月17日号(9月10日発売)は、「顔認証の最前線」特集。生活を安全で便利にする新ツールか、独裁政権の道具か――。日常生活からビジネス、安全保障まで、日本人が知らない顔認証技術のメリットとリスクを徹底レポート。顔認証の最先端を行く中国の語られざる側面も明かす。



ニューズウィーク日本版 ジョン・レノン暗殺の真実
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年12月16日号(12月9日発売)は「ジョン・レノン暗殺の真実」特集。衝撃の事件から45年、暗殺犯が日本人ジャーナリストに語った「真相」 文・青木冨貴子

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米、ブラジル最高裁判事への制裁解除 前大統領の公判

ワールド

香港民主派メディア創業者に有罪判決、国安法違反で 

ビジネス

中国粗鋼生産、11月は23年12月以来の低水準 利

ビジネス

吉利汽車、2.84億ドル投じ試験施設開設 安全意識
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の展望。本当にトンネルは抜けたのか?
  • 2
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジアの宝石」の終焉
  • 3
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 4
    極限の筋力をつくる2つの技術とは?...真の力は「前…
  • 5
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 6
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 7
    トランプが日中の「喧嘩」に口を挟まないもっともな…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    大成功の東京デフリンピックが、日本人をこう変えた
  • 10
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 3
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 6
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 7
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 8
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 9
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 10
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中