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米国、中国を為替操作国に認定 人民元1ドル7元を超える安値に

2019年8月6日(火)10時07分

8月5日、ムニューシン米財務長官(写真)は、中国を「為替操作国」に認定したと発表し、中国による不公平な競争を排除するため、国際通貨基金(IMF)に働き掛ける方針を明らかにした。7月撮影(2019年 ロイター/Kevin Lamarque)

ムニューシン米財務長官は5日、中国を「為替操作国」に認定したと発表し、中国による不公平な競争を排除するため、国際通貨基金(IMF)に働き掛ける方針を明らかにした。

米国が中国を為替操作国に認定するのは1994年以来。

中国人民元は5日、過去10年余りで初めて1ドル=7元を超える元安水準を付けた。

米財務省は、中国人民銀行(中央銀行)の5日の声明により、中国当局が為替相場を大いにコントロールしていることが明白になったとの見方を示した。

人民銀は5日の声明で、「外為市場で生じる可能性のある正のフィードバック行動に対し、的を絞った必要な措置を引き続き講じる」との方針を示していた。

米財務省はこれについて「為替操作の豊富な経験があり、継続的に操作する用意があることを人民銀が公然と認めたものだ」と指摘した。

また、中国の行為は競争的な通貨切り下げを自制するとした20カ国・地域(G20)諸国の約束にも違反すると批判した。その上で、中国が約束を守り、競争的な目的で為替相場をターゲットにしないことを期待すると表明した。

[ワシントン 5日 ロイター]


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