最新記事

書店

無料配送を禁じるフランスにアマゾンが一矢

次々と革新を生むアマゾンの前にフランスが立ちはだかった理由

2014年7月29日(火)14時57分
バーニー・ギトン

文化摩擦 書店好きのフランス人にとってアマゾンは敵(アマゾンのアリゾナ州フェニックスの配送センター) Ralph Freso-Reuters

 アマゾン・ドットコムが、フランスに挑戦状を突き付けた。発端は、フランス議会で先月、書籍の無料配送を禁じる法案が可決されたこと。アマゾンや大規模書店チェーンなどからフランス国内の小規模書店を保護することが目的だ。従来の法に従い、割引率の上限も5%と定められている。これに対しアマゾンは、送料をタダ同然の1ユーロセント(約1円)にする人を食った対抗措置を発表した。

 アマゾンの動きは、議員らをいら立たせそうだ。フィリペティ文化・通信相は以前からアマゾンを名指しして非難。「ひとたび市場を独占し、フランスの書店ネットワークを破壊したら、彼らは価格を引き上げるだろう」と、昨年発言している。

 フランスでは書店は手厚く保護され、店舗数もイギリスの1000に比べて3500と多い。そのうち700ほどがチェーンなどに属さない独立系だ。

 一方アマゾンは、アメリカで無人飛行機の試験飛行に関する規制免除を当局に申請している。配送サービス「プライムエア」を迅速化し、注文後30分以内の配達を可能にするため、無人機での配送を計画しているという。

 アマゾンのあくなき攻めの姿勢は、各国共通のようだ。

[2014年7月29日号掲載]

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

訂正-〔焦点〕-ECB総裁後任、クノット氏・デコス

ビジネス

訂正-〔アングル〕ECB総裁の早期退任報道、市場は

ワールド

訂正ECB総裁が任期満了前に退任とFT報道、仏大統

ビジネス

米鉱工業生産、1月は0.7%上昇 製造業に復調の兆
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
2026年2月24日号(2/17発売)

帰還兵の暴力、ドローンの攻撃、止まらないインフレ。国民は疲弊しプーチンの足元も揺らぐ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ポーランドが「核武装」に意欲、NATO諸国も米国の核の傘を信用できず
  • 2
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」の写真がSNSで話題に、見分け方「ABCDEルール」とは?
  • 3
    ウクライナ戦争が180度変えた「軍事戦略」の在り方...勝利のカギは「精密大量攻撃」に
  • 4
    生き返ったワグネルの「影」、NATO内部に浸透か
  • 5
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 6
    川崎が「次世代都市モデルの世界的ベンチマーク」に─…
  • 7
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワ…
  • 8
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」で…
  • 9
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 10
    アフガニスタンで「対中テロ」拡大...一帯一路が直面…
  • 1
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発される中国のスパイ、今度はギリシャで御用
  • 4
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」で…
  • 5
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 6
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワ…
  • 7
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 8
    「目のやり場に困る...」アカデミー会場を席巻したス…
  • 9
    オートミール中心の食事がメタボ解消の特効薬に
  • 10
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中