最新記事

製造業

金属も成型できる3Dプリンターが登場

ついこの間までプラスチック成型が精一杯だった3Dプリンターに金属の時代がやってきた

2013年12月17日(火)17時47分
ガブリール・ジョナス

作り方はオンラインで ミシガン工科大学の研究者が製作した試作品 Michigan Tech's Open Sustainability Technology Lab

 全世界の「DIY派」の夢がかなおうとしている。米ミシガン工科大学が、手近な材料で安価に組み立てられる3D金属プリンターの設計図を無料提供すると発表したのだ。

 これまで個人用の3Dプリンターはプラスチック成形用で、商用の金属プリンターは50万ドル以上もした。だが、公開された試作品のパーツ代や材料費は1500ドル以下。同大学では、空き缶からさまざまな道具や部品を製造できる進化型プリンターの開発にも取り組んでいる。

 3Dプリンターの活発な商業利用は数年前に始まったばかりだが、既に市場規模22億ドルの成長産業。金融大手ゴールドマン・サックスによれば、21年には売上高100億ドルを突破する見込みだ。クレディ・スイス銀行は、個人や小規模企業向けの市場も年率100%以上のペースで成長すると予測する。

 ミシガン大の研究者たちの目標は、地方の人々の生活を劇的に改善させることだ。「現在は地方を中心に、トラクターや自転車の交換パーツが入手できずに困っている人がたくさんいる」と、プロジェクトリーダーのジョシュア・ピアースは言う。「特注の部品や交換パーツが安価に『プリント』できるようになれば、とてつもなく大きな経済的メリットがある」

 さらにピアースは、スーダンの病院が無料の設計図をダウンロードして安価な3Dプリンターを組み立て、医療用機器を製造するシーンを思い描く。このプロジェクトは途上国で多くの命を救うことにもなりそうだ。

[2013年12月17日号掲載]

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:トランプ氏のバッド・バニー批判、中間選挙

ビジネス

独VW、28年末までにコスト20%削減を計画=独誌

ビジネス

高市首相と会談、植田日銀総裁「一般的な経済・金融情

ビジネス

地盤ネットHD、井村氏が代表の会社と投資機能活用な
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワートレーニング」が失速する理由
  • 2
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」でソフトウェア株総崩れの中、投資マネーの新潮流は?
  • 3
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活動する動画に世界中のネット民から賞賛の声
  • 4
    「目のやり場に困る...」アカデミー会場を席巻したス…
  • 5
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 8
    それで街を歩いて大丈夫? 米モデル、「目のやり場に…
  • 9
    フロリダのディズニーを敬遠する動きが拡大、なぜ? …
  • 10
    世界市場3.8兆円、日本アニメは転換点へ――成長を支え…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 5
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
  • 6
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 7
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」で…
  • 8
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 9
    がんは何を食べて生き延びるのか?...「ブドウ糖」の…
  • 10
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワ…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中