コラム

イタリアの輸出が絶好調...「追い抜かれた日本」が絶対に見習うべき「ただ1つのポイント」

2026年03月19日(木)18時10分
トランプ関税の中で輸出を伸ばすイタリアの秘密

SKORZEWIAK/SHUTTERSTOCK

<日本は輸出が低迷する中で為替の議論ばかりしているが、輸出大国の地位を維持したいのであれば重視すべきポイントは別にある>

イタリアの輸出額が日本を上回ったことが話題となっている。米トランプ政権は各国からの輸入に高関税をかけるという前代未聞の通商政策を実施しており、日本やドイツ、中国などはアメリカ向け輸出の低迷に苦しんでいる。そうした環境下において、イタリアはなぜ輸出を伸ばすことができたのだろうか。

経済協力開発機構(OECD)によると、2025年7~12月におけるイタリアのドル建て輸出額は約3760億ドル(約58兆円)と日本を追い抜いた。このペースが続いた場合、イタリアは中国、ドイツと並ぶ世界有数の輸出国となる。イタリアの輸出が好調なのは、産業構造によるところが大きい。


日本は自動車などを中心に、一般的な工業製品が輸出の大半を占めている。トランプ政権は外国製品の流入に神経をとがらせており、国内産業を保護するため一連の関税を発動した。

一般的な工業製品は、価格が安くなると販売数量が増え、逆に価格が高くなると売れ行きが悪くなる傾向が見られる。価格で売れ行きが左右される製品のことを、経済学の世界では価格弾力性が高いと表現するが、こうした製品は関税によって最終製品の価格が上がってしまうと販売数量も落ちるため輸出金額が減少してしまう。

プロフィール

加谷珪一

経済評論家。東北大学工学部卒業後、日経BP社に記者として入社。野村證券グループの投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務を担当する。独立後は、中央省庁や政府系金融機関などに対するコンサルティング業務に従事。現在は金融、経済、ビジネスなどの分野で執筆活動を行うほか、テレビやラジオで解説者やコメンテーターを務める。『お金持ちの教科書』(CCCメディアハウス)、『スタグフレーション』(祥伝社新書)、『本気で考えよう! 自分、家族、そして日本の将来』 (幻冬舎新書)など著書多数。

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