コラム

なぜ産油国はトランプの方針に「乗った」のか...原油価格を大きく動かした「狙い」とは?

2025年06月19日(木)11時24分

なぜ産油国にとってAI技術が重要なのか?

石油以外に目立った産業がないサウジアラビアなどは、石油が余剰になった時代に備え、蓄積した資本を新産業に投資することで今後の収益源を確保しようとしている。その柱となるのが再生可能エネルギーに関する技術と高度なAIに関連した技術である。

産油国はトランプ政権を側面支援して恩を売ることで、アメリカが保有する最先端AI技術への投資機会を拡大したいと考えている。今回の原油下落には、先を見据えた上で交渉を進める産油国のしたたかな長期戦略が見え隠れしている。


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プロフィール

加谷珪一

経済評論家。東北大学工学部卒業後、日経BP社に記者として入社。野村證券グループの投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務を担当する。独立後は、中央省庁や政府系金融機関などに対するコンサルティング業務に従事。現在は金融、経済、ビジネス、ITなどの分野で執筆活動を行う。億単位の資産を運用する個人投資家でもある。
『お金持ちの教科書』 『大金持ちの教科書』(いずれもCCCメディアハウス)、『感じる経済学』(SBクリエイティブ)など著書多数。

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