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【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙の2大テーマでAI懸念を払拭できるか

2026年04月04日(土)08時30分
佐々木達也(証券アナリスト・金融ライター)
NEC

防衛でも宇宙でも期待されるNEC yu_photo - stock.adobe.com

<中東危機を受け、株式市場では「海の防衛力強化」に関連する銘柄の物色が始まっている。高精度の識別技術をドローン検知に応用するNEC。宇宙関連の強みも携え、株価再評価が期待される>

イランによるホルムズ海峡封鎖が続いています。アメリカと協議しているとの報道も流れる一方、軍事当局はトランプ大統領の演説を受けて徹底抗戦を宣言しました。また、3月末にはイエメンの武装組織フーシ派が、イスラエルに弾道ミサイルを発射しました。

ホルムズ海峡だけでなく紅海など中東全域に緊張が広がる可能性を帯びる中、タンカーの安全な航行再開には相当な時間を要するとの見方から、原油先物価格は急騰。金融市場は、インフレ進行と景気減速が同時進行する「スタグフレーション」のリスクを本格的に織り込み始めました。

機運高まる「海の防衛力強化」

今回の中東危機で浮き彫りになったことのひとつが、現代戦におけるコストの非対称性です。

仮に、ホルムズ海峡を航行する輸送船にアメリカ軍などの護衛がついたとしても、ドローンによる自爆攻撃を完全に防ぐのは至難の業です。その自爆ドローン1機の製造コストは数十万円程度とされるのに対し、迎撃するミサイルは1発で数億円かかるとも言われます。軍の派遣費用や維持コストを含め、これほどの消耗戦を維持するのは、経済合理性の観点から現実的ではありません。

こうしたことを背景に、タンカーなど商船を含めた防衛力強化の機運がさらに高まっています。

海運業界では以前から、ドローンの監視や迎撃システムなど、セキュリティーを強化する動きが広がっていました。たとえば日本郵船<9101>は今年1月、遠隔操作や自律航行ができる水上ドローン船の量産化を手がける新興企業に出資する、と報じられています。小型の水上ドローン船を、津波の監視や海上警備に活用する狙いもあります。

また、船員不足と有事の人的リスクを減らすため、自動運航技術を搭載した「自動運航タンカー」への関心も高まっています。古野電気<6814>は新造の定期内航コンテナ船について、世界初となる自動運転レベル4相当での商用運航を開始すると3月に発表しました。

海にも宇宙にも強いNEC

海上での防衛力強化に注目が集まる中、今後需要が高まると考えられるのが、NEC<6701>の「識別技術」です。

複雑な海上環境で攻撃用ドローンを検知して、電波妨害 (ジャミング)などで無力化するには、高精度の識別技術が不可欠です。NECは高い精度を誇る顔認証・画像認識の技術を有しており、これをドローン検知に応用しています。3月には、世界的権威のあるアメリカ国立標準技術研究所(NIST)が実施した顔認証技術のベンチマークテストで、世界第1位を獲得したと発表しました。

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