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【銘柄】「4月は山洋電気」は今年も健在か? イラン情勢と物価高で求められるのは「買う理由」

2026年04月01日(水)08時30分
岡田禎子(個人投資家、ファイナンシャル・プランナー)
スーパーマーケットで野菜を選ぶ女性

今年の4月相場は「強気でも弱気でもない、慎重な選別相場」に AdobeStock

<イラン情勢により不透明感を増す株式市場。例年4月は強気傾向だが、今年は銘柄選好にも慎重さが求められる。「買われる銘柄」が変わる中、4月の定番・山洋電気は今年も強さを発揮するか?>

4月の日本株市場は本来「強い月」。新年度資金の入った機関投資家がポートフォリオを組み直すため、外国人投資家も買い越ししやすく、過去のデータを見てもパフォーマンスは安定しています。

しかし、今年の4月相場は例年とは様相が異なります。イラン情勢の緊迫化を受けて原油価格が上昇し、インフレと金利の先行きに対する不透明感が市場全体に広がっています。いまは、「方向感」ではなく「中身」を見る相場。そこで選ばれるのは「買う理由のある銘柄」です。

今年の4月は「慎重な選別相場」

まず押さえておきたいのは、現在の相場は全面的なリスクオフではないという点です。

日本企業の業績は底堅く、4〜5月に発表される新年度の業績予想も、AI関連の旺盛な需要や値上げ浸透を背景に上振れが優勢です。また、円安の継続や価格転嫁のさらなる進展も、企業収益の下支えとして機能します。

原油価格の上昇は確かにコスト増の要因ですが、過去の経験則から見ても、企業は一定の時間差を持って価格転嫁を行うため、最終的な利益への影響は限定的にとどまるケースが多いと考えられます。

一方で、イラン情勢の落とし所が読みにくい以上、投資家は積極的にリスクを取りづらく、「どちらに賭けるべきか?」を判断しきれない状態にあります。その結果、今年の4月相場は、「強気でも弱気でもない、慎重な選別相場」となりそうです。

つまり、市場全体の方向ではなく、個別銘柄ごとに「選ばれる理由」が問われるというわけです。

イラン情勢の行方で変わる「買われる銘柄」

このような相場では、シナリオによって買われる銘柄の顔ぶれが変わります。

まず、短期でイラン情勢が落ち着くケース。原油高への警戒は後退し、これまで売られていた景気敏感株やグロース株が真っ先に反応するでしょう。なかでも半導体関連株は、見直されやすい銘柄の筆頭に挙げられます。

反対に長期化となった場合、エネルギー価格の高止まりを前提に、資源株やディフェンシブ株への資金シフトが一層進みます。さらには高配当株も選好されやすくなります。

ここで重要なのは、「相場が上がるか、下がるか」ではなく、「どの銘柄が買われるのか」という視点です。前提が変われば資金の行き先も変わるため、その切り替えを見極めることが重要になります。

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