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【銘柄】「4月は山洋電気」は今年も健在か? イラン情勢と物価高で求められるのは「買う理由」

2026年04月01日(水)08時30分
岡田禎子(個人投資家、ファイナンシャル・プランナー)

◾️投資家の資金はどこへ向かうか?

ただ残念ながら、イラン情勢の行方は現在のところ見えていません。そして、このように相場の方向感が定まらない状態では、資金は一方向に集中するのではなく、役割ごとに振り分けられます。不確実性が高いがゆえに、「守り」と「攻め」の両方に資金が向かうからです。

たとえば、原油高の恩恵を受ける資源株──INPEX<1605>、石油資源開発<1662>、三菱商事<8058>。次に、不透明な環境でも安定的に保有できる高配当株──日本電信電話(NTT)<9432>、第一生命ホールディングス<8750>、全国保証<7164>。

そして、新年度資金や外国人投資家の資金が向かいやすい大型株──三菱地所<8802>、トヨタ自動車<7203>、日立製作所<6501>。加えて、設備投資やインフラ需要の関連株──フィジカルAIでも注目のファナック<6954>や安川電機<6506>などが選択肢となります。

これらに共通するのは「なぜ買うのかを納得できる銘柄」であることです。相場の不確実性が高いほど、そうした「理由」の有無がリターンの差につながります。

「4月は山洋電気」は今年も健在か?

アノマリーの観点から見れば、この時期に外せないのは山洋電気<6516>です。「4月は山洋電気」と言われるほど、マーケットでは「4月に強い銘柄」として広く知られた存在で、直近10年の4月の成績は10連勝です。

4月相場の山洋電気と日経平均株価の成績

当然ながら、今年はイラン情勢という変数がある以上、単純にアノマリーだけで語るには不確実性が残ります。それでも、有力候補の一角であるという見方に変わりはありません。

その理由はシンプルです。山洋電気は、冷却ファンや電源などを通じて、AIサーバーやデータセンター、半導体製造装置といった分野を支えています。これらは景気に左右されにくい実需であり、かつ需要の持続性が高い領域です。業績も堅調で、AI関連投資の拡大という明確な追い風があることに加えて、新年度資金が入りやすいタイミングにも重なります。

つまり、単に「定番だから」ではなく、「条件が揃っている」。だから今年も選ばれやすい、というわけです。

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