ニュース速報
ワールド

IEA、必要なら石油備蓄追加放出へ 各国政府と協議=事務局長

2026年03月23日(月)13時35分

12日トルコのイスタンブールで撮影(2026年 ロイター/Dilara Senkaya)

Helen Clark Christine Chen

[パー‌ス/シドニー 23日 ロイター] - 国際エ‌ネルギー機関(IEA)のビロル事務局​長は23日、イラン戦争を理由に「必要であれば」石油備蓄の⁠追加放出を行うと​し、アジアや欧州の各国政府と協議していると明らかにした。

ビロル氏はキャンベラのナショナル・プレス・クラブで、「必要であれば、もちろんそう⁠する。状況を注視し、市場を分析・評価し、加盟国と協議する」と語った。

IEAは11日、⁠米国とイ​スラエルによるイランへの軍事攻撃を背景とした原油価格の高騰に対処するため、4億バレルの石油備蓄放出で合意した。

ビロル氏は、追加放出の引き金となる具体的な原油価格水準は設定されないと述べた。「備蓄放⁠出は市場の安心材料にはなるが、‌解決策ではない。経済への痛みを和らげる効果⁠があ⁠るに過ぎない」と語った。

アジア太平洋地域は石油危機の最前線にあり、石油だけでなく肥料やヘリウムといったホルムズ海峡を通過する重要物資への依存度が‌高いと指摘した。

中東の危機について、「非​常に深刻」‌だとし、1970年代の2度のオ⁠イルショック​や、ロシア・ウクライナ戦争がガス市場に与えた影響を合わせた状況よりも悪いとの見解を示した。

イラン戦争によって世界の石油供給は日量1100万バレル失われており、これは過去2度‌のオイルショックの合計を上回る規模だと述べた。

「この問題に対する最も重要な唯​一の解決策は、ホルムズ海⁠峡を開放することだ」と強調した。

速度制限の引き下げや在宅勤務の推進など、IEAが提示した措置は2022年に欧州で​実施された際にエネルギー消費の削減効果が確認されたと述べた上で、燃料節約の具体的な実施方法は各国が判断する必要があるとの認識を示した。

ロイター
Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

IMF、スペインの26・27年成長予想を下方修正 

ビジネス

NYラガーディア空港閉鎖、エア・カナダ機が地上車両

ビジネス

2月コンビニ売上高は1.6%増、気温高くアイスクリ

ワールド

エネルギーショック、22年と異なるが、油断禁物=ア
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:イラン革命防衛隊
特集:イラン革命防衛隊
2026年3月24日号(3/17発売)

イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 2
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店員も「なすすべなし」の暴走モード
  • 3
    「カメラの目の前」で起きた爆発の瞬間...取材中の記者に、イスラエル機がミサイル発射(レバノン)
  • 4
    「胸元を強調しすぎ...」 米セレブ、「目のやり場に…
  • 5
    スウェーデン次期女王ヴィクトリア皇太子、陸軍訓練…
  • 6
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 7
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 8
    「筋力の正体」は筋肉ではない...ストロングマンが語…
  • 9
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 10
    人気セレブの「問題ビデオ」拡散を受け、出演する米…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 3
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え時の装いが話題――「ファッション外交」に注目
  • 4
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 5
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 6
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 7
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 8
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ…
  • 9
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 10
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中