IEA、必要なら石油備蓄追加放出へ 各国政府と協議=事務局長
12日トルコのイスタンブールで撮影(2026年 ロイター/Dilara Senkaya)
Helen Clark Christine Chen
[パース/シドニー 23日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)のビロル事務局長は23日、イラン戦争を理由に「必要であれば」石油備蓄の追加放出を行うとし、アジアや欧州の各国政府と協議していると明らかにした。
ビロル氏はキャンベラのナショナル・プレス・クラブで、「必要であれば、もちろんそうする。状況を注視し、市場を分析・評価し、加盟国と協議する」と語った。
IEAは11日、米国とイスラエルによるイランへの軍事攻撃を背景とした原油価格の高騰に対処するため、4億バレルの石油備蓄放出で合意した。
ビロル氏は、追加放出の引き金となる具体的な原油価格水準は設定されないと述べた。「備蓄放出は市場の安心材料にはなるが、解決策ではない。経済への痛みを和らげる効果があるに過ぎない」と語った。
アジア太平洋地域は石油危機の最前線にあり、石油だけでなく肥料やヘリウムといったホルムズ海峡を通過する重要物資への依存度が高いと指摘した。
中東の危機について、「非常に深刻」だとし、1970年代の2度のオイルショックや、ロシア・ウクライナ戦争がガス市場に与えた影響を合わせた状況よりも悪いとの見解を示した。
イラン戦争によって世界の石油供給は日量1100万バレル失われており、これは過去2度のオイルショックの合計を上回る規模だと述べた。
「この問題に対する最も重要な唯一の解決策は、ホルムズ海峡を開放することだ」と強調した。
速度制限の引き下げや在宅勤務の推進など、IEAが提示した措置は2022年に欧州で実施された際にエネルギー消費の削減効果が確認されたと述べた上で、燃料節約の具体的な実施方法は各国が判断する必要があるとの認識を示した。





