EU首脳会議、ハンガリーがウクライナ融資阻止 オルバン氏に不満噴出
欧州連合(EU)は19日、ブリュッセルで首脳会議を開催した。ウクライナに対する900億ユーロ(1030億ドル)の融資を巡り、反対するハンガリーのオルバン首相(写真)を説得できなかった。ハンガリーのカポシュバールで16日撮影(2026年 ロイター/Marton Monus)
Andrew Gray Lili Bayer
[ブリュッセル 19日 ロイター] - 欧州連合(EU)は19日、ブリュッセルで首脳会議を開催した。ウクライナに対する900億ユーロ(1030億ドル)の融資を巡り、反対するハンガリーのオルバン首相を説得できなかった。
複数の首脳は会議後、オルバン氏に強い不満を表明した。EUは昨年12月、ウクライナへの融資で合意したが、ロシアと友好的な関係を維持し、来月の総選挙で再選を目指すオルバン氏は戦争で損傷したパイプラインを巡る対立を理由に実施を阻止している。
ドイツのメルツ首相は、EUの評判と行動力を損なう「重大な背信」行為だと非難した。
会議の議長を務めたEUのコスタ欧州理事会議長(大統領)は「合意は合意であり、全ての指導者はその約束を守らなければならない。そして、誰も欧州理事会を脅迫することはできない」と述べた。
争点となっているのはロシア産原油をウクライナ経由でハンガリーとスロバキアへ輸送するドルジバ・パイプラインだ。ウクライナとEU当局者は同パイプラインが1月のロシアによる攻撃で損傷したとしている。
ウクライナは修復にはさらに6週間かかるとしているが、ハンガリーはパイプラインがすでに稼働しており、ウクライナが石油の供給再開を意図的に遅らせていると非難している。
オルバン氏は会議で「厳しい議論」に直面したが、ハンガリーの立場を貫いたと述べた。「(ウクライナの)ゼレンスキー大統領が石油の封鎖を解除しない限り、ブリュッセルから資金を一切受け取れないだろう」とXに投稿した。
EU当局者によると、新たな資金援助が得られなければ、ウクライナは数週間以内に資金不足に陥る可能性がある。また、オルバン氏の態度転換は、EUの最高意思決定機関である欧州理事会の信頼性を揺るがしている。





