中国輸出規制でイットリウムが不足、新たなレアアース危機に懸念
パリで展示されたイットリウムのサンプル。2025年6月23日撮影。REUTERS/Benoit Tessier
Lewis Jackson Allison Lampert Fanny Potkin Ernest Scheyder
[北京/モントリオール/シンガポール/ヒューストン 14日 ロイター] - 中国の輸出規制でレアアース(希土類)の一種イットリウムの供給が世界的に不足しており、航空宇宙、エネルギー、半導体業界に打撃を与えるのではないかとの懸念が高まっている。
イットリウムはエンジン用の特殊合金や高温から保護するためのコーティングなどに使用される。中国は4月、米国の関税措置への報復として他の6種類のレアアースとともにイットリウムの輸出を制限した。
先月の米中首脳会談を受け、業界では重要鉱物のより安定した供給に期待が高まったが、問題は完全には解決していない。
そのため、中国は一部のレアアース輸出規制を一時停止したものの、4月の規制は依然として有効で、米中間で包括的な合意が得られなければ、米国の産業がレアアースを入手できるかどうかは不透明だ。
複数のレアアース取引業者やアーガスのアナリスト、エリー・サクラトブラ氏によると、輸出業者に中国政府からの許可取得を義務付ける規制により、同国からのイットリウム輸出が困難になっている。
サクラトブラ氏によれば、これまでに付与された許可は少量の輸出向けで、出荷は依然として大幅に遅れているという。
アーガスのデータによると、遮熱コーティングに使用される酸化イットリウムの欧州価格は1キロ=270ドルと、1月以降4400%上昇した。一方、中国では約7ドルとなっている。
米航空宇宙産業協会(AIA)は世界最先端のジェットエンジンにイットリウムが不可欠だとし、国内供給拡大に向けて米政府と協力していると述べた。
業界関係者によると、イットリウムの供給不足は半導体業界にとっても大きな懸念材料となっている。ある関係者はその深刻度を10段階中「9」とした。
グレート・レイクス・セミコンダクターのリチャード・サーストン最高経営責任者(CEO)は、イットリウム不足による即時の生産停止は考えにくいものの、生産時間が長くなり、コストが上昇し、設備の効率が低下すると指摘。大規模メーカーにとって問題はより深刻な可能性が高いとし、「供給不足が今後ますます深刻なボトルネックになるだろう」と語った。
9月までの税関データによると、中国の米国向けイットリウム輸出は今年初めに減速し始め、4月の規制導入後に完全に停止した。
米国以外への輸出は約30%の減少にとどまっているが、米国に供給が流れる可能性は低い。トレーダーによると、自国への供給を中国が報復措置として制限する可能性を企業や取引業者が懸念しているためという。
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