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トランプ氏、ハンガリー首相と会談 対ロ原油制裁「適用除外」を検討

2025年11月08日(土)05時46分

7日にホワイトハウスで会談を行ったハンガリーのオルバン首相(写真左から2人目)とトランプ米大統領。REUTERS/Jonathan Ernst

Nandita Bose Jeff Mason Steve Holland Anita Komuves Gergely Szakacs

[ワシントン 7日 ロイター] - トランプ米大統領は7日、訪米したハンガリーのオルバン首相とホワイトハウスで会談した。両氏は盟友関係を築いており、冒頭会談で移民問題やウクライナを巡る欧州連合(EU)内の対立といった見解の相違がある案件についてはほとんど触れなかったが、トランプ氏は記者団に対し、ロシア産原油に対する制裁でハンガリーに適用除外を認める可能性を検討していると明らかにした。

ハンガリーはロシア産原油への依存度が高く、米国がロシアの石油大手を制裁対象に加えたことを受け難しい立場に置かれている。オルバン氏は会談で、トランプ氏が欧州に対しロシア産原油の使用停止を迫る中でも、ハンガリーがロシア産原油を使用する必要がある理由を説明。この問題はハンガリーにとって極めて重要だと強調した。

トランプ氏は海に面していない内陸国であるハンガリーに一定の理解を示した上で、「ハンガリーが他の地域から調達するのは全く状況が異なる」と指摘。記者団に対し「オルバン氏にとって他の地域から石油や天然ガスを調達するのは極めて難しいため、われわれは(除外を)検討している」と述べ、ロシア産原油に対する制裁でハンガリーに適用除外を認める可能性を検討していることを明らかにした。

トランプ氏は、ハンガリーの首都ブダペストでロシアのプーチン大統領と会談する計画だったが、ロシアが停戦を拒否したことを受け会談は当面は棚上げされた。トランプ氏は、ロシアに戦争終結に向けた意思がないことが根本的な問題になっているとしながらも、最終的にはロシアは戦争を終わらせると考えているとした上で、オルバン氏にウクライナは戦争に勝てるかと質問。オルバン氏はこれに対し「奇跡が起こることもある」と応じた。

ロイター
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