ニュース速報
ワールド

リトアニア、ベラルーシからの密輸運搬気球撃墜へ 空港閉鎖相次ぎ

2025年10月28日(火)00時47分

バルト3国のリトアニアのルギニエネ首相(写真)は27日、ベラルーシから国境を越えて飛来する密輸用気球を撃墜する方針を表明した。ポーランド・ワルシャワで7日撮影(2025年 ロイター/Kacper Pempel)

Andrius Sytas

[ビリニュス 27日 ロイター] - バルト3国のリトアニアのルギニエネ首相は27日、ベラルーシから国境を越えて飛来する密輸用気球を撃墜する方針を表明した。気球の侵入が相次ぎ、先週にビリニュス空港を4回閉鎖するなど、交通の妨害を受けたための措置。

リトアニアは、気球はベラルーシから欧州連合(EU)へ向けたタバコ密輸業者によるものだと主張した上で、ベラルーシのルカシェンコ大統領がこうした行為を防止しようとしていないとして非難している。

ルギニエネ氏は記者会見で、これは「ハイブリッド攻撃」だと指摘し、外交官と隣接するEU市民以外の通行を除き、ベラルーシとの国境検問所を閉鎖すると表明。「われわれは最も厳しい措置を取ることを決定した。他に方法はない」と述べた。リトアニアは北大西洋条約機構(NATO)に加盟しており、条約第4条に基づく安全保障協議の発動を協議する可能性があるとも言及した。

欧州の航空交通はここ数週間、空港でのドローン(無人機)飛行や、他の領空侵犯行為により、繰り返し混乱に見舞われている。リトアニアは23日、ロシア軍2機が約18秒間にわたって領空侵犯したと発表し、NATO軍の対応につながった。一方、ロシアは侵犯を否定している。

リトアニアのブドリス外相は、最近の領空侵犯は単発のものとみるべきではないと主張。「NATOの不安定化をもたらしたり混乱させたりするために計算された挑発行為だ」と交流サイト(SNS)のXに投稿した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏がMRI検査、理由明かさず 「結果は完璧

ワールド

米中外相が電話会談、30日の首脳会談に向け地ならし

ワールド

アルゼンチン大統領、改革支持訴え 中間選挙与党勝利

ワールド

メキシコ、米との交渉期限「数週間延長」 懸案解決に
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大ショック...ネットでは「ラッキーでは?」の声
  • 3
    「平均47秒」ヒトの集中力は過去20年で半減以下になっていた...「脳が壊れた」説に専門家の見解は?
  • 4
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水…
  • 5
    「信じられない...」レストランで泣いている女性の元…
  • 6
    中国のレアアース輸出規制の発動控え、大慌てになっ…
  • 7
    「宇宙人の乗り物」が太陽系内に...? Xデーは10月2…
  • 8
    シンガポール、南シナ海の防衛強化へ自国建造の多任…
  • 9
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した…
  • 10
    「死んだゴキブリの上に...」新居に引っ越してきた住…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 4
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した…
  • 5
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 6
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 7
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水…
  • 8
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 9
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 10
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 9
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中