米政権、ハーバード大への新たな助成金を凍結 対立激化

米教育省は5日、ハーバード大学に対し、トランプ政権からの要求に応じるまで新たな研究助成金などの援助を凍結すると通告した。同省高官が明らかにした。米マサチューセッツ州ケンブリッジにある同大学のキャンパスで4月撮影(2025年 ロイター/Faith Ninivaggi)
Gram Slattery Jarrett Renshaw
[ワシントン 5日 ロイター] - 米教育省は5日、ハーバード大学に対し、トランプ政権からの要求に応じるまで新たな研究助成金などの援助を凍結すると通告した。同省高官が明らかにした。
マクマホン教育長官はハーバード大に宛てた書簡で、同大学はキャンパス内の反ユダヤ主義や学生の人種を考慮する大学の方針を巡る懸念や、保守派教員の採用が比較的少なく、「学術的卓越性」の追求を放棄したという政権の指摘に対処する必要があると言明。
連邦政府の助成金は今後提供されないことから求めるべきではないことを通知するとした。
大学側はこれに反発し、マクマホン氏の書簡はハーバード大に対する「前例のない不適切な支配」を求める政権の動きを強めるもので、命を救う研究への資金を「違法に」停止する新たな脅しだとしている。
広報担当者は「米国民の安全と安心を高める研究やイノベーションを阻害しようとする政府の違法な過剰介入に引き続き抵抗していく」と述べた。
ハーバード大学は先月、言論の自由と学問の自由に対する攻撃だとして、トランプ政権による数々の要求を拒否。連邦政府の助成金約23億ドルが停止されたことを受け、政権を提訴した。