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豪総選挙、与党が政権維持の公算 トランプ政策に懸念

2025年05月01日(木)12時59分

 今月3日に実施されるオーストラリア総選挙は、世論調査によると、与党・労働党が接戦を制する可能性が高い。写真はシドニーの投票所の前、4月撮影(2025年 ロイター/Hollie Adams)

Renju Jose

[シドニー 1日 ロイター] - 今月3日に実施されるオーストラリア総選挙は、世論調査によると、与党・労働党が接戦を制する可能性が高い。有権者はトランプ米大統領の政策に強い懸念を示している。

メディア大手ニューズ・コープが1日公表したレッドブリッジ・アクセントの世論調査によると、労働党の支持率は53%、野党・保守連合(自由党と国民党)の支持率は47%。労働党は単独で過半数を獲得するか、少数与党になる可能性がある。

2月時点では保守連合が優勢だったが、選挙戦終盤に労働党が逆転した。有権者の43%を占めるミレニアル世代とジェネレーションZ世代の5人に1人が支持政党を変えたと答えている。

有権者の48%は5大懸念要因の1つにトランプ氏の政策に伴う不透明感を挙げた。42%は保守連合が計画している原子力発電所7基の建設に慎重な姿勢を示している。

保守連合のダットン自由党党首が掲げた政策を巡っては、トランプ氏と実業家イーロン・マスク氏の「政府効率化省(DOGE)」を模倣したものが含まれているとの指摘が多く、支持率低迷の一因となっている。ダットン氏はその後、政府職員の在宅勤務を禁止する公約を撤回した。

1日公表のユーガブの世論調査では、労働党が過半数議席を獲得すると予想されている。同党は下院150議席中最大85議席を獲得し、保守連合は11議席の純減となる見通し。保守連合にとっては1946年以降で最悪の結果となる。

アルバニージー首相は総選挙が接戦になるとし、世論調査の結果に慎重な姿勢を示している。

ロイター
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