トランスジェンダー兵士排除の米大統領令、裁判所が一時差し止め

3月18日、トランプ米大統領が生物学的な性と性自認が一致しないトランスジェンダー兵士を軍から排除する大統領令に署名したことを巡り、首都ワシントンの連邦地裁は、大統領令を不服として現役兵士や入隊希望者が起こした訴訟が続く間、実施を一時差し止める判断を示した。ホワイトハウスで7日撮影(2025年 ロイター/Evelyn Hockstein)
Brendan Pierson Jack Queen
[18日 ロイター] - トランプ米大統領が生物学的な性と性自認が一致しないトランスジェンダー兵士を軍から排除する大統領令に署名したことを巡り、首都ワシントンの連邦地裁は18日、大統領令を不服として現役兵士や入隊希望者が起こした訴訟が続く間、実施を一時差し止める判断を示した。
同地裁はトランプ氏が1月27日に署名した大統領令について、憲法による性差別禁止に違反する可能性が高いとの見方を示した。
大統領令を受け、米軍は2月11日、トランスジェンダーの入隊を認めず、軍人の性転換措置の実施や支援を停止すると発表。その後、トランスジェンダー兵士の除隊を開始する方針も明らかにした。
訴訟の原告側は、トランスジェンダーに対する雇用差別を違法な性差別の一形態と認めた2020年の最高裁判決を挙げ、大統領令は違法だとしている。
政権側は、軍には特定の症状を持つ人を軍務に不適格として排除する権利があると主張している。