ニュース速報
ワールド

ドイツ、少数政権移行で早期の総選挙求める声強まる

2024年11月08日(金)13時41分

ドイツの連立政権から自由民主党(FDP)が離脱し少数政権となったことを受けて、野党は政治的不確実性を最小限に抑えるため速やかな総選挙実施を求めた。写真はショルツ首相。6日撮影(2024年 ロイター/Annegret Hilse)

Sarah Marsh Andreas Rinke

[ベルリン 7日 ロイター] - ドイツの連立政権から自由民主党(FDP)が離脱し少数政権となったことを受けて、野党は政治的不確実性を最小限に抑えるため速やかな総選挙実施を求めた。

ショルツ首相は来年1月に連邦議会で自らの信任投票を行い、3月までに選挙を実施する考えを示している。

しかし世論調査でリードする保守野党、キリスト教民主同盟(CDU)のメルツ党首は、「遅くとも来週初めまでに」信任投票を行うよう求めた。他の野党もこれに同調した。

メルツ氏は1月下旬に選挙が行われる可能性があるとの見方を示した。記者団に対し、「過半数割れした政権が数カ月維持され、数カ月に及ぶ選挙戦が続き、さらに数週間にわたって連立交渉を行うような余裕はない」と語った。

ショルツ氏は7日にメルツ氏と会談したが、政府筋によると行き詰まりを打破するには至らなかった。

ショルツ氏は政局対応のため、ブダペストで7日から始まった欧州連合(EU)首脳会議への出発を遅らせ、次の国連気候変動サミットへの出席を取りやめた。

ショルツ氏は6日、FDP党首であるリントナー財務相を解任した。後任にはショルツ氏の顧問を務める首相府のヨルク・クキース氏が就任する。  

INGのエコノミスト、カーステン・ブルゼスキ氏は、これまで連立政権内で生じていた緊張が解消されれば、今回の政治危機は長期的にはプラスになる可能性もあるとの見方を示した。

「選挙と新政権は国全体の現在のまひ状態に終止符を打ち、明確な政策指針と確実性をもたらし得る」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

三菱自、30年度に日本販売1.5倍増へ 国内市場の

ワールド

石油需要、アジアで伸び続く=ロシア石油大手トップ

ワールド

イタリアが包括的AI規制法承認、違法行為の罰則や子

ワールド

ソフトバンクG、格上げしたムーディーズに「公表の即
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、日本では定番商品「天国のようなアレ」を販売へ
  • 2
    燃え上がる「ロシア最大級の製油所」...ウクライナ軍、夜間に大規模ドローン攻撃 国境から約1300キロ
  • 3
    中国は「アメリカなしでも繁栄できる」と豪語するが...最新経済統計が示す、中国の「虚勢」の実態
  • 4
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ…
  • 5
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 6
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「リラックスできる都市」が発…
  • 8
    中国山東省の住民が、「軍のミサイルが謎の物体を撃…
  • 9
    中国経済をむしばむ「内巻」現象とは?
  • 10
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 3
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサイルが命中、米政府「機密扱い」の衝撃映像が公開に
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 6
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    「なんて無駄」「空飛ぶ宮殿...」パリス・ヒルトン、…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中