ニュース速報
ワールド

トランプ・ハリス両候補、激戦州で最後の追い込み 米大統領選目前

2024年11月05日(火)10時23分

5日投開票の米大統領選の最終盤となる4日、民主党候補ハリス副大統領(60)と共和党候補トランプ前大統領(78)はそれぞれ勝敗の鍵を握るとみられる激戦州で遊説した。8月撮影(2024年 ロイター/Marco Bello, Jeenah Moon)

Steve Holland Nandita Bose

[レディング(米ペンシルベニア州)/アレンタウン(米ペンシルベニア州) 4日 ロイター] - 米大統領を翌日に控えた4日、民主党のハリス副大統領(60)と共和党のトランプ前大統領(78)はそれぞれ勝敗の鍵を握るとみられる激戦州で遊説した。

世論調査によると、両氏の支持率は全国および激戦州でほぼ拮抗し互角の接戦となっているため、結果判明には数日かかる可能性がある。

米フロリダ大学の「選挙ラボ」によると、すでに8000万人超の有権者が期日前投票を済ませている。

両候補はこの日、ともに激戦州の一つ東部ペンシルベニア州を訪れ、まだ投票していない有権者を1人でも多く投票所に向かわせようと最後の追い込みをかけた。同州は激戦7州の中で選挙人の数が最も多い。

トランプ氏はペンシルベニア州レディングの集会で「今回の選挙で、この国は彼らのものではないことをきっぱりと示せる。この国はあなた方のものだ」とし、「われわれは共に戦い、勝利する」と述べた。

ハリス氏は同州アレンタウンで行った演説で勝利に自信を示し、「全ての米国民」の大統領になると約束。先週にトランプ氏の集会で登壇したコメディアンの差別的な発言に憤る同市のプエルトリコ人コミュニティーにアピールした。

両氏の陣営はいずれも勝利に楽観的な見方を示している。ハリス陣営は内部データから、投票先を決めていない有権者が民主党に有利に傾きつつあると指摘。支持層の中核を占める若者や非白人有権者らの間で期日前投票が増加したとも述べた。

一方、トランプ陣営は男性より多くの女性が期日前投票を済ませたことを示すデータを注視しているとした。10月のロイター/イプソス調査によると、女性有権者の支持率はハリス氏が50%でトランプ氏(38%)をリード、男性有権者ではトランプ氏が48%、ハリス氏が41%だった。

トランプ氏を支持する実業家イーロン・マスク氏はXに「男性は投票しなければならない」と書き込んだ。

同陣営関係者によると、激戦7州中、トランプ氏がノースカロライナ、ジョージア、アリゾナの各州を制することが見込まれているが、選挙で最終的に勝利を収めるにはミシガン、ウィスコンシン、ペンシルベニア州のいずれかで勝利する必要があるという。ネバダ州では期日前投票で共和党が優勢となっているもよう。

トランプ陣営の上級顧問ジェーソン・ミラー氏は「トランプ氏が勝利することが数字で示されている」と述べた。

ハリス氏は同州ピッツバーグ、フィラデルフィアでも集会を開く。フィラデルフィアの集会には歌手のレディー・ガガさんやリッキー・マーティンさん、「カリスマ司会者」とされるオプラ・ウィンフリー氏らも参加する。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

金総書記、プーチン氏に新年メッセージ 朝ロ同盟を称

ワールド

タイとカンボジアが停戦で合意、72時間 紛争再燃に

ワールド

アングル:求人詐欺で戦場へ、ロシアの戦争に駆り出さ

ワールド

ロシアがキーウを大規模攻撃=ウクライナ当局
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
  • 4
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 5
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 6
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 7
    「衣装がしょぼすぎ...」ノーラン監督・最新作の予告…
  • 8
    【世界を変える「透視」技術】数学の天才が開発...癌…
  • 9
    中国、米艦攻撃ミサイル能力を強化 米本土と日本が…
  • 10
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 6
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 7
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 8
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中