ニュース速報
ワールド

バイデン氏出馬巡る紛糾続く、有力民主議員は支持 「新リーダーと前進の時」との声も

2024年07月13日(土)06時02分

米民主党の有力議員2人は12日、バイデン大統領が11月の大統領選にとどまることに支持を表明した。一方、これまでに少なくとも19人の民主党議員が撤退するよう公に訴えており、バイデン氏出馬を巡る混乱は収まる様子をみせていない。4日撮影(2024年 ロイター/Elizabeth Frantz)

Andrea Shalal Nandita Bose Andy Sullivan

[ワシントン 12日 ロイター] - 米民主党の有力議員2人は12日、バイデン大統領が11月の大統領選にとどまることに支持を表明した。一方、これまでに少なくとも19人の民主党議員が撤退するよう公に訴えており、バイデン氏出馬を巡る混乱は収まる様子をみせていない。

黒人有権者の支持を集める重鎮のクライバーン下院議員は米NBCの番組「トゥデイ」で、「バイデン氏がどの方向に進もうとも支持する」と述べた。

83歳のクライバーン氏は30年以上にわたり議会で活動するベテラン。2020年のバイデン氏の大統領選での勝利に主導的な役割を果たした。

民主党のホープと目されるカリフォルニア州のニューサム知事(56)もバイデン氏に対する支持を表明。CBSが公開したインタビューの抜粋で「(バイデン氏に)全てを賭けている」と語った。

一方、11日夜に少なくとも3議員、12日には新たに2議員がバイデン氏に選挙戦から撤退するよう呼びかけ、バイデン氏への撤退圧力は続く。

うちレビン下院議員は「新たなリーダーとともに前進する時だ」と呼びかけた。

側近らによると、バイデン大統領は12日、「バイデン離れ」阻止に努める中、ヒスパニック系、アジア系、中道派議員らと個別に電話会談を行った。ヒスパニック系議員グループの指導部2人はバイデン氏を支持しているものの、他のメンバーは立場を明確にしていない。

下院民主党のジェフリーズ院内総務は議員連盟に宛てた書簡で、バイデン大統領と11日夜に非公式会合を行い、民主党としての「今後の道筋」を巡り協議したと明らかにした。書簡で「バイデン大統領との対話で、議員連盟が共有する今後の道筋を巡る幅広い洞察や率直な見解、結論を直接伝えた」と述べた。

こうした中、民主党の主要献金者の一角が、バイデン氏支持派のスーパーPAC(政治活動委員会)「フューチャー・フォワード」に対し、バイデン氏が選挙戦にとどまるようであれば、約9000万ドルの資金提供を保留するよう促したと、米紙ニューヨーク・タイムズが12日、関係筋の情報として報じた。

また、バイデン大統領の11日の失言について、欧州各国のメディアでは11月の米大統領選で共和党のトランプ前大統領に勝てないことを示す新たな証拠との受け止めが広がった。

バイデン氏は11日、記者会見でハリス副大統領とトランプ氏の名前を混同。ハリス氏に対する信頼について問われ「彼女に大統領になる能力がなければ、トランプ副大統領を副大統領には選ばなかっただろう」と述べた。この数時間前には北大西洋条約機構(NATO)首脳会議関連会合でもウクライナのゼレンスキー大統領を「プーチン大統領」と言い間違えたばかりだった。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ウクライナ、米国の和平案を受領 トランプ氏と近く協

ワールド

トランプ氏、民主6議員を「反逆者」と非難 軍に違法

ビジネス

米9月中古住宅販売、1.2%増の410万戸 住宅金

ワールド

中ロ、ミサイル防衛と「戦略安定」巡り協議 協力強化
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ成長株へ転生できたのか
  • 4
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 5
    アメリカの雇用低迷と景気の関係が変化した可能性
  • 6
    幻の古代都市「7つの峡谷の町」...草原の遺跡から見…
  • 7
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 8
    【クイズ】中国からの融資を「最も多く」受けている…
  • 9
    EUがロシアの凍結資産を使わない理由――ウクライナ勝…
  • 10
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中