ニュース速報
ワールド

ブラジル中銀がルラ政権下で初の為替介入、実需対応かレアル安抑制か

2024年04月03日(水)09時10分

4月1日、ブラジル中央銀行は、ルラ政権が発足した昨年1月以降で初めての為替介入を実施した。市場では、単に資金需給に対応しただけか、最近の通貨レアルの下落を受けた動きなのかで見方が分かれている。写真はレアルとドルの紙幣。リオデジャネイロで2015年9月撮影(2024年 ロイター/Ricardo Moraes)

Luana Maria Benedito

[サンパウロ 2日 ロイター] - ブラジル中央銀行は1日、ルラ政権が発足した昨年1月以降で初めての為替介入を実施した。市場では、単に資金需給に対応しただけか、最近の通貨レアルの下落を受けた動きなのかで見方が分かれている。

中銀は為替介入手段として通貨スワップ入札を活用している。1日には10億ドル相当の追加の通貨スワップ入札を通告し、36億7000万ドル相当のドル建て債が15日に償還される中で、市場機能を正常な状態に維持することが目的だと説明した。

一方レアルは1日までの2営業日でドルに対して1.57%値下がりし、昨年10月以来の安値に沈んでいた。

コレパルティ・コレトラのアナリスト、ギルヘルム・エスケルベク氏は「今回の措置は(ドルのレアルに対する)力強い上昇とは全く関係はない。特殊な資金需要に応じることと結びついている」と指摘した。

ただストーンXの市場インテリジェンス・アナリスト、レオネル・マトス氏は、1日に介入があったことは「最近のレアル安が中銀にとって懸念要素となっているのは間違いなく、実際に(ドルの)大幅な上昇と為替レートの変動を押え込もうとしている」と分析した。

レアルは2日に一時0.72%高となった後は、横ばい圏に戻った。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国海軍、日本の主張は「事実と矛盾」 レーダー照射

ワールド

小泉防衛相、中国軍のレーダー照射を説明 豪国防相「

ワールド

豪国防相と東シナ海や南シナ海について深刻な懸念共有

ビジネス

FOMCが焦点、0.25%利下げ見込みも反対票に注
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 6
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 7
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 8
    ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パート…
  • 9
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 6
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中