ニュース速報
ワールド

米、ロシアに大規模追加制裁 500超の団体・個人 活動家死亡も言及

2024年02月24日(土)02時15分

米政府は23日、ウクライナ全面侵攻開始から2年になるのに合わせ、ロシアに対する大規模な追加制裁を発表した。写真はイエレン財務長官。2022年4月撮影(2024年 ロイター/Tom Brenner)

Daphne Psaledakis David Brunnstrom

[23日 ロイター] - 米政府は23日、ウクライナ全面侵攻開始から2年になるのに合わせ、ロシアに対する大規模な追加制裁を発表した。金融や防衛、資源部門などの500を超える団体や個人を対象としたほか、反政府活動家アレクセイ・ナワリヌイ氏の死亡への関与が疑われる当局者も制裁リストに加え、ロシアに対する圧力を強める。

財務省と国務省は声明で、制裁措置はロシア独自の決済システム「MIR(ミール)」のほか、ロシアの金融機関、軍事産業基盤、将来的なエネルギー生産などを対象としたと表明。制裁逃れにも対応する。   

バイデン大統領は声明で、ウクライナでの戦争に加え、ナワリヌイ氏の死亡に対する責任を問うとし、「ロシアのプーチン大統領は国外での侵略と国内での抑圧に対し、確実に一段と厳しい代償を払うことになる」と述べた。

イエレン財務長官は声明で、ウクライナへの支援を継続しなければならないとし、「プーチン大統領の攻撃から自衛する手段をウクライナに提供するために、米議会が世界中の同盟国とともに立ち上がることが重要だ」とした。

ロシアのアントノフ駐米大使は米国の追加制裁措置について「ロシアの内政に干渉しようとする新たな皮肉的な試み」と非難した。

<金融部門>

財務省は、決済システムのミールを運営する国営の「国家決済カードシステム(NSPK)」を制裁対象に追加。声明で「ロシア政府がミールの使用を拡散させていることで、制裁逃れのほか、断絶された国際金融システムとのつながりを再構築するための金融インフラの構築が可能になっている」とした。

このほか、SPB銀行を含む銀行、投資会社、ベンチャー・キャピタル、フィンテック企業など十数社も制裁対象に指定。SPB銀行は、ロシア第2の証券取引所で外国株の売買を専門とするサンクトペテルブルク証券取引所(SPB)の傘下にある。

<資源部門、制裁逃れ>

ロシアの将来的なエネルギー生産と輸出を標的にするため、今回の措置で昨年11月に導入したロシア北極圏のLNG(液化天然ガス)開発事業「アークティックLNG2」に対する制裁を強化。アークティックLNG2向けのタンカー建造への関与が疑われる造船所「ズベズダ」も対象とした。

このほか、西側諸国が導入した対ロシア制裁逃れに関与している疑いがあるとして、中国、トルコ、アラブ首長国連邦(UAE)、カザフスタン、リヒテンシュタインに拠点を置く企業も制裁対象とした。

<反政府活動家ナワリヌイ氏>

国務省は、反政府活動家ナワリヌイ氏が今月16日に収監先の刑務所で死亡したこと受け、同氏の死亡への関与が疑われるロシア連邦刑執行庁(FSIN)の3人の当局者を制裁対象とした。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ドバイの米オラクル施設に迎撃破片が落下、負傷者なし

ワールド

トランプ政権による大学への人種データ開示命令を仮差

ビジネス

アングル:トランプ関税で変わる米国のメニュー、国産

ワールド

米戦闘機2機、イランが撃墜 乗員2人救助・1人不明
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始めた限界
  • 2
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐせ・ワースト1
  • 3
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引、インサイダー疑惑が市場に波紋
  • 4
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ…
  • 5
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 6
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 7
    血圧やコレステロール値より重要?死亡リスクを予測…
  • 8
    中国は「アカデミズムの支配」を狙っている? 学術誌…
  • 9
    イラン戦争は「ハルマゲドンの前兆」か? トランプ…
  • 10
    60年前に根絶した「肉食バエ」が再びアメリカに迫る.…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 3
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引、インサイダー疑惑が市場に波紋
  • 4
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 5
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 6
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 7
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 8
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 9
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 10
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中