米、対ベネズエラ制裁復活を示唆 政治犯釈放などの要求巡り

米政府はベネズエラのマドゥロ大統領(写真)に対し、11月30日までに選挙の野党候補者の立候補禁止を解除し、政治犯や「不当に拘束された」米国人を解放する道筋を示すことを求めた。11月18日、カラカスで撮影(2023年 ロイター/Leonardo Fernandez Viloria)
Matt Spetalnick
[ワシントン 30日 ロイター] - 米政府はベネズエラのマドゥロ大統領に対し、11月30日までに選挙の野党候補者の立候補禁止を解除し、政治犯や「不当に拘束された」米国人を解放する道筋を示すことを求めた。国務省報道官が明らかにしたもので、いったん緩和した制裁措置を「再考」する考えを改めて示した。
米政府は、マドゥロ政権と野党勢力が2024年の大統領選実施で合意したことを受け、10月に同国への制裁を一部緩和した。
ブリンケン国務長官はこれまで、マドゥロ大統領があらゆる候補の立候補を認め、不当に拘束された米国民とベネズエラの政治犯全員の釈放を開始する時期を含む工程表を示さなければ、制裁緩和を「撤回」すると表明していた。
報道官は、ベネズエラ政府が要求に従わない場合に制裁緩和を「再考」すると表現した。
野党の大統領選予備選で統一候補に選出されたマリア・コリナ・マチャド氏などが公職追放処分を受けている。
ベネズエラ政府は10月に政治犯5人を釈放したが、それ以来釈放はない。