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レバノン国境緊張高まる、ヒズボラ戦闘員5人死亡 戦線拡大の恐れ
イスラエル軍は17日、レバノンとの国境のフェンスを越えて潜入し爆発物を仕掛けようとした4人を殺害したと発表した。16日撮影(2023年 ロイター/Lisi Niesner/File photo)
[エルサレム/ベイルート 17日 ロイター] - レバノンの治安当局は、イスラエルとの国境付近で17日に親イラン武装組織ヒズボラの戦闘員5人が対イスラエル作戦中に死亡したと明らかにした。
これに先立ち、イスラエル軍はレバノンとの国境のフェンスを越えて潜入し爆発物を仕掛けようとした4人を殺害したと発表。ヒズボラは戦闘員5人が殺害されたと確認したが、イスラエル軍が殺害を発表した4人がこの中に含まれるかは現時点で分かっていない。レバノン政府は、イスラエルによるレバノン南部への攻撃が戦線拡大につながる恐れがあると警告している。
パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスがイスラエルを攻撃した10月7日以来、イラン支援下にあるレバノンの武装組織ヒズボラとイスラエル軍はほぼ毎日のように銃撃戦を繰り広げており、レバノンとイスラエルの国境はこの17年間で最も深刻な状況となっている。
イスラエル軍はレバノンとの国境で侵入未遂が起きた場所については明らかにしていない。
レバノンのアブダラ・ブー・ハビブ外相は、訪問中のトルコのフィダン外相とともにベイルートで演説し、レバノン南部におけるイスラエルの攻撃は「火に油を注ぐ」ものだと指摘。「戦線収束が困難となる形で一触即発の緊張を生み出している」と述べた。
イスラエル側は、ヒズボラと開戦する意図はなく、ヒズボラが自制するならイスラエルは国境沿いの状況を現状維持すると主張。ただ、万全の準備を整えた陸軍を国境に配備しているとしている。